淋病
淋病は淋菌による性感染症です。主に性器に症状が出ますが、さまざまな全身の症状がでます。治療には点滴もしおくは注射での治療が必要となります。
淋病ではどのような症状がでますか?
クラミジアは性器以外にもさまざまな症状が出現します。
症状が出ないこともクラミジアの大きな特徴で15-25歳の症状がない方に検査を行ったところ男女ともに3-5%にクラミジア感染を認めたとの報告もあります。
男性の症状
男性では淋菌による尿道炎症状が特徴です。
☑︎ 尿道から黄色い膿が出る
☑︎ 排尿時のいたみ
❶ 尿道炎
2-7日の潜伏期間の後に排尿時の痛みや黄色い膿が出ます。
頻尿や尿を我慢出来ない感じはありません。
❷ 精巣上体炎
精巣上体炎では急激な発熱や悪寒があり血尿や排尿時の痛みも強くなります。歩けない程の強い痛みを伴うこともあり、片側の陰嚢が腫れるのが特徴です。
精巣まで炎症が及ぶと男性不妊の原因となります。
女性の症状
☑︎ おりものの増加、においが変わる
☑︎ 生理以外の出血(不正出血)
☑︎ 性交渉中の痛み
❶ 子宮頚管炎
おりものが増える、、排尿時の痛み、不正出血などが出現します。
❷ 骨盤内炎症性疾患
子宮頚管炎の10-20%程度が進展して骨盤内炎症性疾患に進行します。骨盤内炎症性疾患では下腹部の痛み、発熱を生じることもあります。
卵管の炎症が見逃されると後遺症のために子宮外妊娠や不妊症の原因となります。初発患者の15-20%、3回以上の感染では50-80%デランカンヘイソクトナルトイワレテイマス。
性器以外の症状
❶ 咽頭炎(淋菌性咽頭炎)
☑︎ ほとんどは無症状
☑︎ のどの腫れ
☑︎ のどの痛み
主にオーラルセックスで感染します。キスで感染することは稀といわれています。
多くは無症状ですが、症状がなくてもパートナーに感染してしまう可能性があり注意が必要です。
❷ 直腸炎(直腸淋菌感染症)
自覚症状に乏しく、ヒリヒリした痛みや排便時の出血がみられることもあります。
❸ 肝周囲炎
右上腹部の腹痛、発熱が起こります
❹ 淋菌性結膜炎
結膜の充血や目の腫れ、めやになどの症状が見られます。感染後12から48時間で発症し膿のような目やにがでます。
❺ 淋菌性関節炎
急性の関節の痛み、発熱が起こります。
淋病はどのように診断しますか?
❶ 淋菌核酸検出
検査結果は3日後、オンライン診療で結果説明と処方が可能です。
感染が疑われる部位によって尿や膣分泌液、うがい液で簡単に検査が出来ます。
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症状 |
検体 |
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尿道炎 |
尿 |
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精巣上体炎 |
尿 |
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子宮頸管炎 |
膣ぬぐい液または尿 |
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淋菌性咽頭炎 |
うたい液または咽頭ぬぐい液 |
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直腸淋菌感染症 |
肛門ぬぐい液 |
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淋菌性結膜炎 |
目の抗原 |
淋病はどのように治療しますか?
《尿道炎、頚管炎の治療》
❶ ロセフィン点滴(セフトリアキソン)
1回のみの投与で治療が可能な第一選択薬です。
咽頭淋菌にも十分な効果があります。
❷ トロビシン(スペクチノマイシン)
《淋菌性咽頭炎の治療》
スペクチノマイシンはのどへの移行が不十分なためセフトリアキソンを使用します。
《骨盤内炎症性疾患や急性精巣上体炎の治療》
❶ ロセフィン(セフトリアキソン) 2gを1-7日間投与します。
❷ トロビシン(スペクチノマイシン) 重症度にいより3日後に両臀部へ2gずつ計4gを追加投与します。
☑︎ パートナーも一緒に治療をしましょう
ピンポン感染を防ぐためにもご自身、パートナーともに陰性が確認されるまで性交渉を避けましょう
☑︎ 症状が持続する場合他の性感染症も合わせて検査しましょう
淋病に感染している場合は治癒しない可能性があります。当院では尿道炎などの症状がある場合は淋病、クラミジア合わせて検査をすることを勧めています。
☑︎ 適切なタイミングで効果判定のための検査を受けましょう
死滅した細菌が検出されるため再検査には3-4週間開けてから検査を行います。
治療後はどのように効果を判定しますか?
適切な抗菌薬で治療を行うことで1週間程度で症状は改善します。1週間経過しても症状がよくならない場合は耐性菌や他の性感染症の合併が疑われるため再度受診をしてください。
3-4週間開けてから再度検査を行い、淋菌がいなくなっていることを確認します。
よくある質問
淋病はキスでうつりますか?
咽頭(のど)に感染している相手とのディープキスやオーラルセックスで感染する可能性があります。通常の軽いキスでは感染のリスクはほとんどありません。
コンドームありでも淋病にうつりますか?
コンドーム使用により感染リスクは大幅に下がりますが、完全に防ぐことはできません。特にオーラルセックス時に無防備なケースが多く、のどからの感染が増えています。
淋病は一回の性行為でうつりますか?
1回の性行為でも感染する可能性があります。
淋病はトイレやお風呂でうつりますか?
便座や風呂での感染は基本的に起こりません。粘膜接触が必要です。
淋病ののどの症状は?
軽い咽頭痛、異物感、咳などがありますが、症状がないまま感染源になっていることも多いです。
性行為をしていないのに淋菌に感染することはありますか?
通常の生活では感染しません。性行為(膣、肛門、口腔)を介した感染が主なルートです。
淋菌とそれ以外の尿道炎にはどのような違いがありますか?
クラミジア性尿道炎と比較すると、排尿時の痛みが強く、尿道からは黄色い膿のような分泌物が出ることが増えます。
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淋菌性尿道炎 |
非淋菌性尿道炎 |
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潜伏期間 |
約2-7日 |
約7-21日 |
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排尿痛 |
強い |
無症状から軽い |
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分泌物 |
膿性(黄色っぽい) |
白色から透明 |
淋病は自然治癒しますか?
自然治癒は期待できず、放置すると重篤化する可能性があります。
淋病は完治しますか?
適切な治療でほぼ100%完治可能です。抗生物質の効果は100%ではないため再検査(フォローアップ検査)により陰性となったことを確認することを推奨します。
淋病は放置するとどうなりますか?
女性では骨盤内炎症、不妊症、子宮外妊娠、男性では精巣上体炎、前立腺炎などに進行することがあります。
淋病は何回もかかりますか?
はい。一度治っても再感染することがあります。パートナーと同時治療・予防が重要です。
淋病の検査と治療は健康保険が使えますか?
尿道が痛いなど症状がある場合には検査、治療、治療後の治癒確認、すべて保険診療が可能です。
症状がなくて検査だけ行う場合検査は自費診療になります。検査で陽性がでた場合、治療、治療後の治癒確認は保険診療が可能です。
症状はあるが保険を使いたくない場合には検査、治療、治療後の治癒確認、すべて自費診療で行うことが可能です。
保険を使用した場合、家族や職場に知られるのが困るという患者さんが多いのも性感染症の特徴です。そのような患者さんには症状があっても自費診療で診断、治療をすることもあります。ただ、検査の内容までは医療費通知書に記載されることはありませんので、症状がある場合は保険診療での検査・治療をお勧めします。
