脂漏性皮膚炎とは、頭の生え際や、顔面などの皮脂の分泌が多い部位に、黄色～銀白色のフケのようなものを伴った赤みが生じる皮膚炎です 

脂漏性皮膚炎の症状は？

頭皮、顔、眉毛、胸、背中、わきの下、股など、皮脂の分泌の多い脂漏部位にみられる湿疹です。乳児、幼児期にみられますが、やがて軽快します 。思春期以降や40-60歳台にも多く見られ、白色・黄色・灰色などのフケやカサカサが皮膚に付着します。炎症をおこした 皮膚は赤みを帯び、かゆみを伴うこともあれば、伴わないこともあります。

 

脂漏性皮膚炎の原因は？

❶マラセチア菌

皮膚に常在するマラセチアというカビ(真菌)が関与するといわれています。

皮脂を栄養源としてマラセチアが増殖し、マラセチア自体や皮脂の分解過程で作られた物質の刺激によって脂漏性湿疹が発症、悪化します。

❷皮脂の分泌の異常

❸ ビタミンB2, B6などの不足

❹ 乾燥(秋から冬にかけて増加する)

脂漏性皮膚炎はどのように治療しますか？

❶ ステロイド外用薬

• 洗髪、乾燥後に使用します。
• 症状が強いときは十分なステロイドを１日２回塗布します。症状が落ち着いてきたらいきなり中止するのではなく、１日１回隔日外用→週2〜3回外用→週1回外用と徐々に減らしていきます。
• べた付きが少ないようにローション剤を使用します。

❷ 抗真菌薬外用薬

マラセチアの増殖を抑えるために使用します。

❸ 抗ヒスタミン薬内服

痒みが強い時に使用します。

❹ 皮脂の過剰な分泌を防ぐためにビタミンB群の内服をします。

生活上の注意点は

❶ 皮膚を清潔に保ちます

• できるだけ毎日洗顔・入浴をするようにします
• こすり過ぎに注意し、石鹸や洗浄剤が残らないように十分すすぎます
• 洗髪後はドライヤーで十分に乾かします
• 頭皮への負担を避けるため日焼けに気をつけましょう。

❷ 生活習慣を見直します

• 睡眠不足や過度なストレスを避けます
• 偏った食生活、暴飲暴食は避けてバランスの良い食事を取ります

よくある質問