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ラテックスアレルギー

LATEX

ラテックスアレルギー(ゴムアレルギー)ゴムで出るのは即時型か、かぶれか

 

ゴム手袋をつけて数分で手がかゆくなる。コンドームや風船、靴下のゴムのあとが赤くなる。同じ「ゴムでかぶれる」でも、天然ゴムのたんぱく質による即時型のラテックスアレルギーと、ゴムの添加物による1日から2日遅れて出るかぶれは別のもので、調べる検査も避けるものも変わります。どちらなのかを見分けるところから整理しました。

豊洲駅 徒歩3分血液検査・プリックテスト実施土日も診療
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即時型のラテックスアレルギーか、ゴムによるかぶれか

ラテックスアレルギーとは、天然ゴムのたんぱく質に対する即時型のアレルギーです

ラテックス(latex)とは、ゴムノキの樹液からつくられる天然ゴムの原料のことです。この樹液を固めたものが天然ゴム(天然ゴムラテックス)で、ゴム手袋、風船、輪ゴム、コンドーム、ゴム長靴、絆創膏の粘着部、接着剤、塗料、枕やマットレスなど、身のまわりの数えきれない製品に使われています。素材としてのラテックス製品そのものは、多くの方にとって何の問題もありません。

ラテックスアレルギーとは、ラテックス過敏症とは、この天然ゴムに含まれるたんぱく質(Hev bと呼ばれるアレルゲン)に対して体が反応してしまうもののことです。ラテックス手袋(天然ゴム製の手袋)やゴム風船が肌に触れたところから起こります。触れてから数分から数十分という短い時間で症状が出るのが特徴で、これを即時型のアレルギーと呼びます。出るアレルギー症状は、軽度の皮膚のかゆみだけで終わる方から、全身のじんましんや呼吸の症状、アナフィラキシーに至る方まで、重さに大きな幅があります。

ただし、ゴムアレルギーとは何かというご質問に対して、そのすべてがこれというわけではありません。ゴムアレルギー、ゴム負けと呼ばれるもののすべてが天然ゴムのたんぱく質によるものではないためです。むしろ、ゴム製品によるかぶれの多くは、天然ゴムのたんぱく質ではなく、ゴムを固くするために加える加硫促進剤という添加物によるもので、こちらは1日から2日遅れて出ます。合成ゴム(ニトリルゴム、ポリウレタン、シリコンゴムなど)にはこのたんぱく質は含まれませんが、加硫促進剤は含まれることがあります。同じ「ゴムでかゆい」でも中身が違うため、まずどちらなのかを分けることから始めます。

このページは、即時型のラテックスアレルギーについて説明しています。加硫促進剤などによる遅延型のかぶれについては、原因物質のページで詳しく扱っています。

すぐに救急要請が必要な症状

ラテックスアレルギーは、皮膚のかゆみだけで終わらないことがあります。次のような症状があるときはアナフィラキシーの可能性があります。様子をみたり自分で運転して受診したりせず、ただちに救急要請(119番)をしてください。エピペンをお持ちの方は、迷ったら早い段階で使用してください。

息が苦しい、ゼーゼー・ヒューヒューする、息が吸いにくい
声がかすれる、のどが締めつけられる感じがする、飲み込みにくい
全身にじんましんが広がる、まぶたや唇が大きく腫れる
吐き気や嘔吐をくり返す、強い腹痛が続く
意識が遠のく、ぐったりする、顔色が真っ青になる
手術や歯科治療、内視鏡検査の最中や直後に、急に血圧が下がった、じんましんが出たと言われたことがある

即時型のラテックスアレルギーと、遅延型のゴムかぶれの見分けかた

いちばん確かな手がかりは、触れてから症状が出るまでの時間です。ゴム手袋をはずしたときにはもう赤くなっていた、という速さであれば即時型を、その日の夜や翌日になってから出てきたのであれば遅延型のかぶれを考えます。

出かたにも違いがあります。即時型では、境目のはっきりしないみみず腫れ(ミミズ腫れ・膨疹)が出て、時間がたつと跡を残さずに引いていきます。遅延型では、触れたものの形どおりにブツブツや水ぶくれが出て、じくじくしたり皮がむけたりしながら数日続きます。

検査も別のものを使います。即時型はラテックス特異的IgE抗体の血液検査と皮膚プリックテスト、遅延型はパッチテストです。血液検査で加硫促進剤によるかぶれを調べることはできません。

  即時型(ラテックスアレルギー) 遅延型(ゴムによるかぶれ)
症状が出るまで 触れて数分から数十分 触れて半日から2日後
原因になる物質 天然ゴムに含まれるたんぱく質(Hev b) 加硫促進剤(チウラムミックス、カルバミックス、メルカプトミックス)、老化防止剤
皮膚の症状 みみず腫れ、赤み、かゆみ。跡を残さず引く 赤み、ブツブツ、水ぶくれ、皮むけ。触れた形に一致して数日続く
皮膚以外の症状 鼻水、目のかゆみ、せき、息苦しさ、アナフィラキシー 皮膚にとどまる
合成ゴムでも起こるか 起こらない(天然ゴムだけ) 起こる(ニトリルゴムなど合成ゴムにも加硫促進剤は使われる)
調べる検査 ラテックス特異的IgE抗体の血液検査、皮膚プリックテスト パッチテスト

両方が重なっている方もいます。もともと手荒れがあるところにゴム手袋を使い続けると、皮膚のバリアが弱まって、天然ゴムのたんぱく質も加硫促進剤も入りやすくなります。どちらなのかを決めることが、そのあとの対策を決めます。

どんな症状が出ますか(軽度のものから全身の反応まで)

もっとも多いのは、ゴム手袋をした手のかゆみと赤み、みみず腫れです。手の甲や手首、前腕といった、手袋が当たっていた範囲に一致して出ます。軽度であれば、はずして洗い流すと30分ほどで引いていきます。

手だけにとどまらないこともあります。手袋をした手で顔をさわって顔が腫れる、風船をふくらませて唇やのどがかゆくなる、水泳のゴーグルのあとに目のまわりが腫れる、といった出かたをします。ラテックスのパウダー(手袋の内側の粉)に付いた天然ゴムのたんぱく質が空気中に舞い、同じ部屋にいるだけで鼻水やくしゃみ、目のかゆみ、せきが出ることも知られています。

コンドームを使ったあとに陰部がかゆい、ヒリヒリする、赤くなるというご相談も少なくありません。ラテックスアレルギーのこともありますが、カンジダなどの感染症、潤滑剤(ローション)や殺精子剤による刺激、まれに精液に対するアレルギーなど、ほかの原因も同じくらいあります。性行為のあとにくり返し症状が出る場合は、素材だけの問題とは限りません。くり返すようであれば自己判断せず一度ご相談ください。

水ぶくれができる、症状が全身に広がる、足の裏や体幹など触れていない場所にも出る、という場合は、皮膚の反応にとどまっていない可能性があります。じんましんが全身に出た経験のある方は、次に同じものに触れたときにより強い症状が出ることがあるため、必ず受診してください。

靴下や下着のゴムの跡がかゆい、みみず腫れになる

靴下やパンツ、ブラジャーのゴムの跡が赤くなる、かゆくなる、みみず腫れになるというご相談はとても多く、原因はひとつではありません。

もっとも多いのは、締めつけと摩擦、汗と蒸れによる刺激です。ゴムの当たる部分だけ圧迫と摩擦が続くため、アレルギーがなくても赤くなり、かゆくなります。皮膚を強くこすったところが数分でみみず腫れになる体質(機械性じんましん)の方もいます。

次に多いのが、ゴム部分の加硫促進剤や、生地の染料、加工剤による遅延型のかぶれです。この場合は、その日のうちではなく翌日にかけて強くなり、ゴムの形どおりに数日残ります。

天然ゴムのたんぱく質による即時型が原因になることもありますが、下着や靴下のゴムは布に包まれていて皮膚に直接触れないことが多く、割合としては少なくなります。はいてすぐにかゆくなるか、翌日になって出てくるかが手がかりになります。くり返すようであれば、素材を変えて確かめる前に一度ご相談ください。

大人になってから急にゴムアレルギーになることがあります(なぜ急になるのか)

何年も問題なくゴム手袋を使ってきた方が、あるときから急に症状が出るようになることがあります。なぜ急になるのかというご質問をよくいただきます。ラテックスアレルギーは生まれつき決まっているものではなく、天然ゴムに触れた回数と量が積み重なることで成立するためです。

そのため、手袋を1日に何十回も交換する仕事に就いた、水仕事が増えた、手荒れがひどくなった、といった変化のあとに始まることがよくあります。荒れた皮膚はバリアが壊れているため、たんぱく質が入り込みやすくなります。

一度できあがったアレルギーは、自然に消えることをあてにできません。「軽度だから大丈夫」と使い続けているうちに症状が強くなっていくことがあるため、軽いうちに確かめて、避けかたを決めておくことが大切です。

起こしやすい方(医療・介護の職業性アレルギーとして)

ラテックスアレルギーは、職業性アレルギーとしての側面が大きい病気です。天然ゴム製の手袋を日常的に使う職種で多く報告されています。

また、生まれつき手術やカテーテルの処置を何度もくり返してきた方は、粘膜からくり返し天然ゴムに触れることになるため、リスクが高いことが知られています。二分脊椎の方は、その代表として早くから注意が呼びかけられてきました。

当院にも、医療・介護・保育の現場で働く方からのご相談があります。仕事を変えなくても、手袋と職場の環境を整えることで続けられることがほとんどです。何に反応しているのかをはっきりさせることが、その第一歩になります。

医師、歯科医師、歯科衛生士、看護師、臨床検査技師、薬剤師などの医療従事者
介護職、保育士、清掃業、調理・食品加工、美容師、理容師など手袋を多用する職種
ゴム製品の製造にかかわる方
二分脊椎など、生まれつきの病気で手術やカテーテル処置を何度も受けてきた方
手術を複数回受けた方、尿道カテーテルを長く使っている方
手荒れ、手湿疹、アトピー性皮膚炎など、もともと皮膚のバリアが弱い方
すでにアボカド、バナナ、くり、キウイ、山芋などで口のかゆみが出たことのある方

ラテックス-フルーツ症候群(アボカド・バナナ・くり・キウイ・山芋)

ラテックスアレルギーのある方が、天然ゴムのたんぱく質とよく似た形のたんぱく質を含む果物や野菜を食べて、口のかゆみやイガイガ、じんましん、まれに呼吸の症状を起こすことがあります。これをラテックス-フルーツ症候群(ラテックス・フルーツ症候群、ラテックスフルーツ症候群)と呼びます。ラテックスアレルギーのある方の30%から50%にみられるとされています。

代表的なのはアボカド、バナナ、くり(栗)、キウイの4つです。日本では山芋アレルギー(やまいも・長芋・とろろで口のまわりやのどがかゆくなる)のご相談が多く、こちらもラテックスとの関係が指摘されています。山芋は、皮に含まれるシュウ酸カルシウムの針状の結晶による物理的な刺激でもかゆくなるため、アレルギーかどうかの区別が必要です。

花粉症のある方に起こる果物の交差反応(花粉-食物アレルギー症候群)と違い、ラテックス由来のものは加熱しても症状が残ることがあり、口の中だけで終わらず全身の症状につながることがあります。加熱すれば大丈夫と考えないでください。

逆の順番で見つかることもあります。アボカドやバナナ、山芋で口がかゆくなって受診された方に、ゴム手袋やゴム風船で手がかゆくなったことがないかを必ずうかがうのはこのためです。果物・野菜そのものについての詳しい説明は、野菜、果物アレルギーのページにまとめています。

リスクの高さ 食べ物
とくに注意する食べ物 アボカド、バナナ、くり(栗)、キウイ
日本で相談の多い食べ物 山芋(やまいも・長芋・とろろ)
報告のある食べ物 パパイヤ(パパイア)、マンゴー、いちじく、パイナップル、桃、洋なし、メロン、グレープフルーツ、パッションフルーツ、いちご、じゃがいも、トマト、ほうれん草、レタス、セロリ、ヘーゼルナッツ、くるみ、スパイス類

この一覧は、これから食べてはいけないものの一覧ではありません。実際に症状が出たことのない食べ物を、この表に載っているというだけで除去する必要はありません。どこまで避けるかは、症状の経過と検査をあわせて診察で決めます。

身のまわりでラテックスが使われているもの(どこに天然ゴムが含まれるか)

ラテックスが含まれるもの、天然ゴムが使われているものは、家庭にも職場にも医療の現場にも広くあります。どこに入っているかを知っておくことが、そのまま対策になります。

手袋には天然ゴムのほかに、パウダー(内側の粉)や防腐剤も使われています。防腐剤によるかぶれやパウダーによる刺激で症状が出ることもあり、手袋でかゆくなる原因は天然ゴムだけではありません。

見た目や手ざわりでは天然ゴムかどうかは分かりません。同じ「ゴム手袋」「ゴム風船」でも、製品によって天然ゴム製のものと合成ゴム製のものがあります。パッケージの素材表示を確認する習慣をつけてください。

場面 天然ゴムが使われていることのある製品
家庭・日用品 炊事用ゴム手袋、掃除用手袋、ゴム風船、輪ゴム、消しゴム、ゴム製のおもちゃ、哺乳瓶の乳首、おしゃぶり、ゴム長靴、靴のソール、下着や靴下のゴム、ヘアゴム、まな板の滑り止め、自転車のグリップ
衛生・身につけるもの コンドーム、絆創膏や湿布・テープの粘着部、指サック、つけまつげ用の接着剤(つけまのり)、化粧用パフ、水泳用ゴーグルのバンド、水泳帽、マスクのゴムひも、ヘッドホンやイヤホンのイヤーパッド、時計のベルト
医療・歯科 診療用の手袋、駆血帯、血圧計のカフ、聴診器のチューブ、点滴ラインのゴム栓、注射薬バイアルのゴム栓、尿道カテーテル(バルーン)、注腸造影用カテーテル、歯科用のラバーダム、矯正用のゴム
仕事・スポーツ 作業用手袋、軍手の滑り止め、ウェットスーツ、ラケットのグリップ、トレーニング用チューブ、防振手袋

天然ゴムを使っていない製品でも、加硫促進剤による遅延型のかぶれは起こりえます。即時型と遅延型のどちらなのかによって、選ぶべき製品が変わります。

シリコン、ニトリル、ポリウレタン、エラストマーは大丈夫ですか

もっとも多くいただくご質問です。結論からいえば、即時型のラテックスアレルギーの原因になるのは天然ゴムのたんぱく質だけなので、シリコン(シリコーン)、ニトリルゴム、ポリウレタン(ウレタン)、熱可塑性エラストマー、塩化ビニル(PVC・ビニール)といった合成素材で即時型の反応が起こることはありません。

ただし「かぶれない」わけではありません。合成ゴムにも、ゴムを固くするための加硫促進剤が使われていることがあり、これは遅延型のかぶれの原因になります。ニトリル手袋やビニール手袋でかぶれた、シリコンの腕時計バンドで赤くなった、というご相談のほとんどはこちらです。密着による蒸れと摩擦だけで赤くなることもあります。

つまり、ラテックスアレルギーの方が選ぶべきものは「ラテックスフリー(天然ゴム不使用)」の製品で、加硫促進剤によるかぶれの方が選ぶべきものは「加硫促進剤不使用」の製品です。この2つは別の軸で、片方を満たしていても、もう片方を満たしているとは限りません。

素材 天然ゴムのたんぱく質 加硫促進剤 注意点
天然ゴム(天然ゴムラテックス) 含む 含むことが多い 即時型のラテックスアレルギーの方は避けます
ニトリルゴム 含まない 含むことが多い 即時型では使えます。加硫促進剤不使用と表示された製品もあります
塩化ビニル(PVC・ビニール) 含まない 含まない 即時型でも遅延型でも使いやすい素材です。可塑剤で刺激を感じる方はいます
ポリウレタン(ウレタン) 含まない 含まない コンドームや手袋、マスクに使われます
熱可塑性エラストマー 含まない 含まない ゴーグルのバンドや医療用チューブに使われます
シリコン(シリコーン) 含まない 通常は含まない 調理器具、腕時計バンド、医療用チューブなど。蒸れと摩擦による刺激が主です
イソプレンゴム(合成ポリイソプレン) 含まない 含むことがある 天然ゴムと似た使い心地で、乳首やコンドームに使われます
ネオプレン(クロロプレンゴム) 含まない 含むことがある ウェットスーツやサポーターに使われます

製品の仕様は変更されることがあります。購入の前に、パッケージや商品情報で天然ゴム不使用(ラテックスフリー)かどうかをご確認ください。加硫促進剤によるかぶれの方の製品の選びかたは、かぶれの原因となる物質のページで詳しく扱っています。

医療機関・歯科・手術・内視鏡を受けるときは必ずお申し出ください

ラテックスアレルギーで最も危険なのは、皮膚ではなく粘膜から天然ゴムに触れる場面です。手術、内視鏡検査、歯科治療、内診、カテーテルの処置では、手術用手袋やラバーダム、カテーテル、ゴム栓を通して大量のたんぱく質に触れることになり、アナフィラキシーの報告があります。

受診や検査、手術の前には、必ず「ラテックスアレルギーがあります」とお伝えください。伝えていただければ、天然ゴムを使わない器具や手袋に切り替えて対応できます。当日その場ではなく、予約や問診の段階で伝えておくことが大切です。

診察券やお薬手帳、スマートフォンのメモなど、すぐに見せられる場所に書いておくことをおすすめします。ご本人が話せない状況で運ばれることもあるためです。

歯科治療、健康診断の採血(駆血帯)、血圧測定(カフ)、点滴、絆創膏のような日常的な処置でも天然ゴムが使われていることがあります。小さな処置だからと省略せず、毎回お伝えください。

赤ちゃん・お子さんの場合

赤ちゃんで天然ゴムに触れる機会が多いのは、哺乳瓶の乳首、おしゃぶり、ゴム風船、ゴム製のおもちゃです。授乳のたびに口の粘膜が触れるため、乳首の素材は確認しておく価値があります。イソプレンゴムやシリコン製の乳首に切り替えられます。

ご家庭でゴム手袋や風船を使って反応を確かめる、という確認方法はおすすめできません。即時型のアレルギーは、確かめようとした一回で強い症状が出ることがあるためです。気になる場合は、試す前に受診してください。

二分脊椎など、生まれつきの病気で手術やカテーテル処置をくり返してきたお子さんは、ラテックスアレルギーのリスクが高いことが知られています。主治医の先生から説明を受けている場合は、その内容をお持ちください。

お子さんがアボカド、バナナ、くり、キウイ、山芋で口のかゆみを訴えたことがある場合も、あわせてお伝えください。

EXAMINATION

どこで、どう調べるか

何科を受診すればよいですか。検査方法は

ラテックスアレルギーは、アレルギー科・皮膚科・内科のいずれでも診療します。当院はアレルギー科として、皮膚科と内科の両方の視点から診察します。皮膚の症状だけなのか、鼻や目、呼吸の症状をともなうのかで、必要な検査も対策も変わるためです。

「ゴムでかぶれる」というご相談では、即時型か遅延型かを分けるところが診断の中心になります。当院では即時型を調べる血液検査と皮膚プリックテスト、遅延型を調べるパッチテストの両方を行っています。

受診前にメモしていただきたい4つのこと

診断でもっとも大切なのは検査ではなく問診です。次の4点をメモしてきていただけると、診断が早くなります。

何に触れたか — 製品名とパッケージの素材表示。写真があると確実です
触れてから症状が出るまでの時間 — 何分後か、その日の夜か、翌日か
どんな症状が、どこに、どのくらい続いたか — みみず腫れか、ブツブツや水ぶくれか。写真が残っていればお持ちください
皮膚以外の症状があったか — 鼻水、目のかゆみ、せき、息苦しさ、気が遠くなる感じ

血液検査(ラテックス特異的IgE抗体)

天然ゴムに対する抗体(ラテックス特異的IgE抗体)を血液で調べます。ラテックスは一般に測定できる項目で、採血だけで済むため、小さなお子さんにも行えます。

保険診療で算定できるのは13項目までと決められています。ラテックスだけを単独で調べることもできますし、ラテックス-フルーツ症候群が疑われる方ではアボカド、バナナ、くり、キウイ、山芋を組み合わせる、職業性の症状ではハウスダストやダニなど背景のアレルギーもあわせて調べる、といった組み立てをします。

結果は後日のご説明となります。当日その場ではお伝えできません。

注意点があります。血液検査が陽性でも、実際にはゴム製品を問題なく使える方がいます。逆に、症状が明らかなのに数値が上がらない方もいます。判定は必ず症状の経過とあわせて行い、数値だけで「ゴムを一切使えない」とは決めません。

天然ゴムのアレルゲンのうち、症状と結びつきやすいものが分かっており、その成分(アレルゲンコンポーネント)だけを測る検査もあります。ご自身の検査結果の解釈でお困りの方は、結果票をお持ちのうえご相談ください。

皮膚プリックテスト

当院では皮膚プリックテストを実施しています。皮膚にアレルゲンの液を1滴たらし、細い針でごく浅く傷をつけて、15分後の反応をみる検査です。じんましんのような膨らみの大きさを測って評価します。その場で結果がわかります。

即時型のアレルギーを調べる検査で、遅延型のかぶれを調べることはできません。

検査の前に抗ヒスタミン薬(アレルギーの飲み薬)を中止していただく必要があります。中止する期間は薬の種類によって異なるため、自己判断で中止せず、一度受診してご相談ください。

ラテックスをどの方法で調べるかは、症状の重さと当日の状況をふまえて診察で決めます。強い症状を起こしたことのある方では、皮膚の検査より血液検査を先に行います。

遅延型が疑われるときはパッチテスト

翌日になってから、触れた形どおりにブツブツや水ぶくれが出るという経過であれば、加硫促進剤による遅延型のかぶれを考え、パッチテストを行います。当院で実施しています。

背中や腕にアレルゲンを貼り、48時間後にはがして、3日目と4日目に判定します。判定のために合計3回の来院が必要です。当院ではパッチテストパネル(S)と金属シリーズを行っており、パネル(S)にはゴムの加硫促進剤であるチウラムミックス、カルバミックス、メルカプトミックス、黒色ゴムミックスが含まれています。

血液検査で加硫促進剤によるかぶれを調べることはできません。「ゴムアレルギーを血液検査で調べたのに異常がなかった」という場合、遅延型が見落とされていることがあります。

ご自宅で試して確かめないでください

「ゴム手袋をはめてみて、かゆくなるか確かめればよいですか」というご質問をいただきますが、おすすめできません。即時型のアレルギーは、前回より強い症状が出ることがあり、自宅で確かめようとした一回でアナフィラキシーを起こす可能性があります。

同じ理由で、風船をふくらませてみる、コンドームを試してみる、疑わしい果物を少量食べてみる、といった自己流の確認も行わないでください。

症状が出たことのあるものは、避けたまま受診してください。何に反応しているのかは、問診と検査で確かめられます。

食物経口負荷試験は当院では行っていません

食物経口負荷試験(医師の管理下で実際に少しずつ食べて、症状が出るかを確かめる検査)は、検査中に強い症状が出る可能性があるため当院では実施しておりません。必要と判断した場合は、体制の整った医療機関をご紹介します。

診断、原因の絞り込み、食べられる範囲のご相談、エピペンの処方、職場に提出する書類のご相談は当院で承ります。

症状がないときの検査は自費になります

実際に症状が出たことがあり、その原因を調べるための検査は保険診療で行えます。

一方で、症状が出たことはないけれど、医療職に就くにあたって念のため調べておきたい、といった目的の検査は保険の対象外となり自費診療になります。ご希望の場合は診察時にお申し出ください。

MANAGEMENT

避け方と治療

治療の基本は、天然ゴムを避けることです

ラテックスアレルギーそのものを治す薬や、体を慣らしていく治療は確立していません。「どのくらいで治りますか」というご質問には、残念ながら自然に治ることをあてにはできません、とお答えしています。

そのかわり、天然ゴムを避けられれば症状は起こりません。何に入っているかを知り、代わりの製品に置き換えていくことが、そのまま治療になります。避けかたが決まってしまえば、日常生活で気をつけることは限られ、困ることはほとんどなくなります。

避けることが難しいのは、自分では選べない場面です。医療機関、歯科、職場で支給される手袋がそれにあたります。だからこそ、はっきり診断をつけて、周囲に伝えられる状態にしておくことに意味があります。

職場での対策(手袋の選びかた)

ご自身がラテックスフリー(天然ゴム不使用)の手袋に替えるのが第一です。医療や介護の現場では、ニトリル手袋や塩化ビニル(PVC)手袋、ポリウレタン手袋が広く使われており、置き換えは難しくありません。

見落としやすいのが、周囲の人の手袋です。パウダー付きの天然ゴム手袋を同じ部屋で使っていると、パウダーに付いた天然ゴムのたんぱく質が空気中に舞い、直接触れていなくても鼻や目、呼吸の症状が出ることがあります。ご自身だけでなく、同じ空間で使う手袋をパウダーフリーに統一していただくことが有効です。

手袋を替えてもかぶれが続く場合は、加硫促進剤による遅延型が重なっている可能性があります。この場合は加硫促進剤不使用と表示された手袋や、塩化ビニル手袋への切り替えを検討します。どちらなのかはパッチテストで分かります。

手袋の中は汗と熱がこもり、それ自体が皮膚をいためます。綿の薄い手袋を内側にはめる、長時間つけたままにしない、はずしたあとに保湿する、という3点も効果があります。手荒れを治しておくことが、アレルギーの悪化を防ぐことにもつながります。

職場への説明が必要な場合は、診断の内容を文書でお渡しできます。診察時にご相談ください。

症状が出たときの対処法と塗り薬

まず、原因になったものをはずして、触れた部分を流水と石けんで洗い流してください。冷たいタオルで冷やすとかゆみが和らぎます。かきむしると悪化するため、冷やすほうを優先します。

そのうえで、あらかじめ処方された抗ヒスタミン薬(アレルギーの飲み薬)を内服して、症状の変化を観察します。即時型のみみず腫れに対しては、塗り薬より飲み薬のほうが確実に効きます。

塗り薬をお探しの方が多いのですが、選ぶ薬は即時型か遅延型かで変わります。触れて数分で出るみみず腫れには、ステロイドの塗り薬はあまり効きません。一方、翌日になって出るブツブツや水ぶくれ(遅延型のかぶれ)には、症状の強さと部位に合った強さのステロイド外用薬を使います。市販薬で自己判断を続けると、かえって長引くことがあります。

塗り薬の副作用として、長く使い続けると皮膚が薄くなる、赤みが残る、毛が濃くなることがあります。顔や陰部など皮膚の薄い部分では、弱いものを短期間だけ使います。抗ヒスタミン薬では眠気、口の渇き、だるさが出ることがあり、運転や危険をともなう作業をされる方はあらかじめお伝えください。

抗ヒスタミン薬はアナフィラキシーの進行を止める薬ではありません。息苦しさや声のかすれ、めまいがあるときに、飲み薬や塗り薬で様子をみることは危険です。ただちに救急要請をしてください。

エピペン(アドレナリン自己注射薬)

アナフィラキシーを起こす可能性がある方には、アドレナリンの自己注射薬エピペンをおすすめしています。当院では0.3mg製剤を院内に在庫しており、診察のうえ当日お渡しできます。0.15mg製剤は院外処方となります。

注射に抵抗がある方には、鼻にスプレーするタイプのアドレナリン製剤ネフィーもあります。体重15kg以上のお子さんにも使用でき、院外処方となります。

使い方は処方時にご説明します。使用したあとは症状が落ち着いたように見えても、必ず救急要請をして医療機関を受診してください。

ラテックスアレルギーの方全員に必要なわけではありません。次のような方はご相談ください。

全身のじんましん、息苦しさ、めまいなど、触れた場所以外の症状が出たことがある
手術や歯科治療、内視鏡検査の最中に強い反応を起こしたことがある
ラテックス-フルーツ症候群で、口の中だけにとどまらない症状が出たことがある
コントロールが不十分な気管支喘息を合併している
仕事で天然ゴムを完全には避けられない環境にいる

日用品を置き換える(代替品の例)

天然ゴム製品には、ほとんどの場合ラテックスフリーの代わりがあります。当院でご案内している置き換えの例をまとめました。

避妊具については、ポリウレタン製やイソプレンゴム製のコンドームがあります。ご自身だけでなく、パートナーにもラテックスアレルギーがあることをお伝えください。使うたびに陰部のかゆみやヒリヒリが出るという場合は、素材を変えて確かめる前に、感染症など別の原因がないかを含めて一度ご相談ください。

天然ゴム製品 代わりになる素材
哺乳瓶の乳首、おしゃぶり イソプレンゴム製、シリコン製
コンドーム ポリウレタン製、イソプレンゴム製
炊事用・掃除用のゴム手袋 ニトリル手袋、塩化ビニル(PVC)手袋、ポリウレタン手袋
診療用手袋 ニトリル手袋、塩化ビニル(PVC)手袋(いずれもパウダーフリー)
水泳用ゴーグル 熱可塑性エラストマー製
水泳帽 シリコン製
ウェットスーツ ナイロンジャージ製など天然ゴムを使わないもの
絆創膏、湿布、固定テープ ラテックスフリーと表示された製品
ゴム風船 アルミ製(フィルム風船)
輪ゴム、ヘアゴム シリコン製、布製

製品の仕様や取り扱いは変更されることがあります。購入の前に、パッケージや商品情報で天然ゴム不使用(ラテックスフリー)かどうかをご確認ください。医療機関で使う器具については、受診先にラテックスアレルギーであることをお伝えいただければ対応してもらえます。

食べ物は、症状が出たものだけを避けます

ラテックスアレルギーがあるからといって、アボカド、バナナ、くり、キウイ、山芋をあらかじめすべてやめる必要はありません。実際に症状が出たことのある食べ物を避けるのが原則です。

一方で、明らかに症状を起こした食べ物は、加工品も含めて避けてください。ラテックス由来の交差反応は加熱しても残ることがあり、口の中だけの症状だった方が、体調や運動、飲酒が重なったときに強い症状を起こすことがあります。

健診などのスクリーニング検査で、食べたことのある食べ物の数値が高いと出ることがあります。今も問題なく食べられていて症状が出ていないのであれば、数値だけを理由に除去する必要はありません。不要な除去は栄養にも生活にも不利になります。

どこまで避けるかで迷ったときは、検査結果票をお持ちのうえご相談ください。

COST

費用の目安

健康保険3割負担の場合の目安です。実際の費用は検査する項目数や処方する内容によって変わります。

初診料291点、再診料76点、処方箋料60点にもとづく目安で、検査料やお薬代は別にかかります。血液検査は特異的IgE抗体1項目110点で、保険で算定できるのは13項目までです。13項目に免疫学的検査判断料144点を加えた1,574点が3割負担で約4,720円になります。皮膚プリックテストは皮内反応検査として21箇所以内で1箇所16点(22箇所以上は1箇所12点)です。パッチテストパネル(S)は薬剤料1,574点と皮内反応検査264点をあわせた1,838点の3割にあたる金額で、判定のために3日目と4日目にご来院いただくため、そのつど再診料がかかります。エピペンは薬価にもとづく薬剤料の目安で、0.3mg製剤が薬価10,197円(1,020点)、0.15mg製剤が薬価9,672円(967点)です。2026年8月時点の診療報酬・薬価にもとづきます。

FAQ

よくある質問

ゴムでかぶれるのは、ラテックスアレルギーですか。+
別のものであることが多いです。ゴム製品によるかぶれの多くは、ゴムを固くするときに使う加硫促進剤(チウラムミックス、カルバミックス、メルカプトミックス)による遅延型のアレルギー性接触皮膚炎で、触れてから半日から2日後に、触れた形どおりのブツブツや水ぶくれとして出ます。一方、ラテックスアレルギーは天然ゴムのたんぱく質に対する即時型の反応で、触れて数分から数十分で赤みやみみず腫れが出ます。前者はニトリルゴムなどの合成ゴムでも起こりますが、後者は天然ゴムだけで起こります。調べる検査も別で、即時型は血液検査と皮膚プリックテスト、遅延型はパッチテストです。
ラテックスアレルギーの検査方法を教えてください。何科ですか。+
アレルギー科・皮膚科・内科のいずれでも診療します。当院はアレルギー科として診察し、天然ゴムに対する抗体を調べるラテックス特異的IgE抗体の血液検査と、その場で15分で結果が出る皮膚プリックテストを行っています。遅延型のかぶれが疑われる場合はパッチテスト(判定は3日目と4日目)を行います。まず問診で、何に触れて何分後にどんな症状が出たかをうかがい、必要な検査を決めます。血液検査の結果は後日のご説明になります。
軽度のかゆみだけなのですが、受診したほうがよいですか。+
一度は確かめておくことをおすすめします。ラテックスアレルギーは、触れる回数が積み重なるほど反応が強くなることがあり、軽い皮膚のかゆみだけだった方が、手術や歯科治療で粘膜から触れた場面で急に強い症状を起こすことがあります。軽度のうちに、即時型なのか遅延型なのかをはっきりさせておけば、避けるべき製品も、医療機関に伝えるべきことも決まります。
シリコンなら大丈夫ですか。ニトリル手袋やポリウレタンはどうですか。+
即時型のラテックスアレルギーの原因は天然ゴムのたんぱく質だけなので、シリコン(シリコーン)、ニトリルゴム、ポリウレタン、熱可塑性エラストマー、塩化ビニル(PVC・ビニール)で即時型の反応は起こりません。ただし、合成ゴムにも加硫促進剤が使われていることがあり、遅延型のかぶれは起こりえます。シリコンの腕時計バンドやニトリル手袋で赤くなるという場合は、加硫促進剤か、密着による蒸れと摩擦の刺激を考えます。「ラテックスフリー」と「加硫促進剤不使用」は別の表示です。
ラテックスフリーとは何ですか。+
天然ゴム(天然ゴムラテックス)を使っていない、という意味の表示です。手袋、絆創膏、医療材料などに書かれています。ラテックスアレルギーの方が製品を選ぶときの目印になります。一方で、ラテックスフリーであっても加硫促進剤は含まれていることがあるため、遅延型のかぶれのある方にとっては「加硫促進剤不使用」と書かれているかどうかが目印になります。
医療従事者です。看護師の仕事は続けられますか。+
ほとんどの場合、続けられます。ラテックスフリーのニトリル手袋や塩化ビニル手袋に切り替えることで、日常の業務は問題なく行えます。大切なのは、ご自身の手袋だけでなく、同じ空間で使われる手袋をパウダーフリーに統一していただくことです。パウダーに付いた天然ゴムのたんぱく質が空気中に舞い、触れていなくても鼻や目、呼吸の症状が出ることがあるためです。診断の内容は文書でお渡しできますので、職場への説明が必要な場合はご相談ください。
コンドームでかゆくなります。ラテックスアレルギーですか。+
その可能性はありますが、ほかの原因も同じくらいあります。天然ゴム製のコンドームによる即時型の反応のほか、加硫促進剤による遅延型のかぶれ、潤滑剤や殺精子剤による刺激、カンジダなどの感染症、まれに精液に対するアレルギーが考えられます。使ってすぐにかゆくなるのか、翌日になって出てくるのかが手がかりになります。ポリウレタン製やイソプレンゴム製のコンドームという選択肢もありますが、くり返している場合は素材を変えて試す前に一度ご相談ください。
風船をふくらませると唇やのどがかゆくなります。+
天然ゴム製のゴム風船は、ラテックスアレルギーの症状が出やすい代表的な場面です。口の粘膜が直接、しかも強く天然ゴムに触れるためで、唇やのどのかゆみ、腫れ、まれに息苦しさにつながります。アルミ製(フィルム風船)に置き換えれば避けられます。お子さんの場合は、保育園や学校の行事でも風船を使うことがあるため、園や学校にお伝えください。
靴下やパンツのゴムの跡がかゆくて、みみず腫れになります。+
原因はひとつではありません。もっとも多いのは締めつけと摩擦、汗と蒸れによる刺激で、アレルギーがなくても起こります。皮膚をこすったところが数分でみみず腫れになる機械性じんましんの方もいます。次に多いのがゴム部分の加硫促進剤や染料による遅延型のかぶれで、この場合は翌日にかけて強くなり、ゴムの形どおりに数日残ります。天然ゴムのたんぱく質による即時型のこともありますが、下着や靴下のゴムは布に包まれていることが多く、割合としては少なくなります。はいてすぐか、翌日かが手がかりです。
ラテックスアレルギーの塗り薬は何を使いますか。市販薬で対応できますか。+
選ぶ薬は即時型か遅延型かで変わります。触れて数分で出るみみず腫れには、ステロイドの塗り薬はあまり効かず、抗ヒスタミン薬の内服のほうが確実です。翌日になって出るブツブツや水ぶくれには、症状の強さと部位に合った強さのステロイド外用薬を使います。どちらか分からないまま市販薬を使い続けると長引くことがあり、顔や陰部など皮膚の薄い部分では、強いステロイドを長く使うと皮膚が薄くなるなどの副作用が出ます。息苦しさや声のかすれをともなうときは、塗り薬や飲み薬で様子をみずに救急要請をしてください。
ラテックスアレルギーは治りますか。治し方はありますか。+
現時点で、ラテックスアレルギーそのものを治す薬や、体を慣らしていく治療は確立していません。自然に消えることをあてにすることもできません。ただし、天然ゴムを避けられれば症状は起こりませんので、何に入っているかを知り、代わりの製品に置き換えていくことが治療になります。避けかたが決まってしまえば、日常生活で困ることはほとんどなくなります。
ラテックスアレルギーで食べてはいけない食べ物はありますか。+
あらかじめすべてを避ける必要はありません。天然ゴムのたんぱく質と形が似ているため注意するのは、アボカド、バナナ、くり(栗)、キウイの4つで、日本では山芋(やまいも・長芋)で口のかゆみを訴える方が多くみられます。このほかパパイヤ、マンゴー、いちじく、パイナップル、メロンなどでも報告があります。ただし、実際に症状が出たことのない食べ物を、この一覧に載っているというだけで除去する必要はありません。逆に、明らかに症状が出た食べ物は加工品も含めて避けてください。ラテックス由来の交差反応は加熱しても残ることがあります。
山芋でのどがかゆくなります。ラテックスアレルギーと関係がありますか。+
関係していることがあります。山芋(やまいも・長芋・とろろ)は、天然ゴムのたんぱく質と交差反応を起こす食べ物として知られており、ラテックスアレルギーの方が口やのどのかゆみを起こすことがあります。一方で、山芋の皮に含まれるシュウ酸カルシウムの針状の結晶による物理的な刺激でも、口のまわりや手がかゆくなります。こちらはアレルギーではなく、誰にでも起こります。じんましんが出る、のどが腫れる、加熱したとろろでも症状が出るという場合はアレルギーを考えますので、ゴム手袋や風船で症状が出たことがないかとあわせてご相談ください。
手術や歯科治療の前に、何を伝えればよいですか。+
「ラテックスアレルギーがあります」と、予約や問診の段階でお伝えください。手術用手袋、駆血帯、血圧計のカフ、点滴ラインのゴム栓、尿道カテーテル、歯科用のラバーダムなど、天然ゴムが使われる場面は多くありますが、事前に分かっていれば天然ゴムを使わない器具に切り替えて対応できます。粘膜から大量に触れる場面はもっとも危険で、アナフィラキシーの報告があります。診察券やお薬手帳、スマートフォンのメモなど、すぐに見せられる場所に書いておくことをおすすめします。
赤ちゃんがゴムアレルギーかどうか、家で確かめる方法はありますか。+
ご家庭で確かめる方法はおすすめできません。即時型のアレルギーは、確かめようとした一回で強い症状が出ることがあるためです。赤ちゃんで天然ゴムに触れる機会が多いのは、哺乳瓶の乳首、おしゃぶり、ゴム風船、ゴム製のおもちゃで、心配な場合はイソプレンゴム製やシリコン製の乳首に替えることができます。二分脊椎など、手術やカテーテル処置をくり返してきたお子さんはリスクが高いことが知られています。気になる症状があれば、試す前に受診してください。
血液検査でラテックスが陽性でした。ゴム製品は一切使えませんか。+
いいえ。血液検査が陽性でも、実際にはゴム製品を問題なく使える方がいます。逆に、症状が明らかなのに数値が上がらない方もいます。判定は必ず症状の経過とあわせて行います。症状が出たことのない製品を、数値が高いというだけで一律にやめる必要はありません。ただし、手術や歯科治療のように粘膜から大量に触れる場面については、検査が陽性であることを医療機関にお伝えいただくほうが安全です。結果票をお持ちのうえご相談ください。
豊洲イーウェルクリニック
ゴムで症状が出る原因を、はっきりさせたい方へ

触れて数分で出る即時型なのか、翌日に出るかぶれなのかで、調べる検査も避けるものも変わります。当院では血液検査、皮膚プリックテスト、パッチテストのいずれも行っています。豊洲駅から徒歩3分、土日も診療しています。

豊洲駅から徒歩3分/土日も診療しています
REFERENCES
参考文献
  1. 日本アレルギー学会
  2. 日本皮膚科学会
  3. 皮膚科Q&A(日本皮膚科学会)

本ページは一般的な情報提供を目的としています。避ける範囲や検査の選びかたは、症状・年齢・職業・検査結果をふまえて診察のうえで判断します。製品名や素材の記載は執筆時点の一般的な情報で、仕様は変更されることがあります。記載は2026年8月時点の情報です。強い症状が出たときは、記載にかかわらず救急要請をしてください。

監修医師 石川 浩雅(豊洲イーウェルクリニック)

本ページの内容は、上記の医師が監修しています。

監修記事一覧

2006年 国立国際医療センター 初期研修、2008年 同センター 後期研修。2011年 東京医科歯科大学 医療経営政策学。第一生命保険株式会社、株式会社Linc'well/クリニックフォア、医療法人社団シンシアエージェンシーを経て、2025年11月 東京都江東区豊洲に「豊洲イーウェルクリニック」開院。内科・皮膚科・アレルギー科を中心に、小児から泌尿器科領域まで幅広く診療しています。渡航ワクチンの接種にも対応しています。日本渡航医学会、日本旅行医学会、日本内科学会、日本アレルギー学会、日本産業衛生学会 所属。

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