口角炎
口角炎の症状は?
口角炎は、口角に炎症が起き、唇の端が赤く腫れた状態になり、皮がむけたり、かさぶたになったりする病気です。
口角炎の原因は?
口角炎の最も多い原因は感染症によるものです。
❶ カンジダ感染
❷ 細菌の感染
- 20%がカンジダ感染、20%が60%がカンジダと黄色ブドウ球菌の混合感染、20%が黄色ブドウ球菌感染と関連していると言われています。
❸ 物理的刺激
- 入れ歯、歯列矯正、唇をなめたりつまんだりするくせなど
❹ アレルギー性、かぶれ
- 歯列矯正や入れ歯によるニッケル過敏症やタバコ、口紅、ミント、キシリトールなどはアレルギー反応による
❺ 鉄欠乏・ビタミンB群などの欠乏(ビタミン6, ビタミンB12, 葉酸、ビオチン欠乏)
❻ 全身疾患
- 乾燥シェーグレン病、抗ヒスタミン薬などによる口腔内の乾燥
- HIV、梅毒などの感染症
- 糖尿病
- 潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患
- 腎不全
❼ 薬剤
- パロキセチン(パキシル)、ワルファリン、スタチン、ベンゾジアゼピン、カルバマゼピンなど
口角炎の検査は?
口角炎は問診と診察から診断されます。
貧血や免疫不全を引き起こす疾患、喫煙、噛みタバコの使用、飲酒、皮膚疾患(アトピー性皮膚炎、乾癬、扁平苔癬)、アレルギー疾患(喘息、湿疹)、薬剤の使用、歯科治療の状況などを問診で確認します。
義歯や器具を装着している人は、口腔内細菌叢にカンジダ菌が定着しやすく、頻繁にマスクを着用する人は、黄色ブドウ球菌が定着しやすいとの報告があります。
口角炎の治療は?
口角炎の治療は原因をと肯定した上で行います。原因がはっきりしない場合はワセリンをぬるだけで治癒することもあります。
感染性口角炎に対してはケトコナゾールなどの抗真菌薬や抗菌薬の塗り薬をい使用します。炎症を抑えるためにステロイド軟膏も併用します。
80%以上が再発を経験するという報告もあり、口腔内を清潔に保つ、刺激を回避するなどの再発予防策が重要です。
