ロシア渡航の予防接種
検討するワクチン
このコラムの要点
ロシア渡航で検討する予防接種(ワクチン)
◎は多くの渡航者に検討をおすすめするもの、○は滞在期間や行き先によって検討するもの、△は条件が限られるものです。最終的な要否は診察で判断します。
| ワクチン | おすすめ度 | どんな方に |
|---|---|---|
| A型肝炎 | ◎ | 全渡航者。A型肝炎の報告があります |
| B型肝炎 | ◎ | 長期滞在、医療行為を受ける可能性がある方 |
| 破傷風(Tdap) | ◎ | 10年以上追加接種していない方 |
| ダニ媒介性脳炎 | ◎ | 初夏に森林地帯へ行く方。推奨接種に挙げられています |
| 狂犬病 | ○ | 野犬・猫の狂犬病が毎年報告されています |
| 麻疹・風疹 | ○ | 2回接種の記録がない方 |
狂犬病は日程が短くても受けられます。標準は全4回で渡航前に3回(最低3週間)ですが、WHO・米国CDCが承認した0日・7日の2回接種法があり、当院では短期滞在の方や4回目の接種が難しい方におすすめしています。海外在住が長期にわたる予定の方には3回目をおすすめします。
滞在の仕方で変わります
ダニ媒介脳炎は推奨接種に入っています
ロシアでは初夏には森林地帯を中心にダニ媒介脳炎が流行し、推奨される予防接種にダニ媒介脳炎が挙げられています。渡航先が限られる、めずらしいワクチンです。
当院ではタイコバック(国産・全4回)を取り扱っています。回数がかかるため、行程が決まったら早めにご相談ください。
黄熱の証明書は要りません
ロシアでは黄熱流行国から入国する際も、黄熱の国際予防接種証明書は必要ありません。
日程と当院について
出発までの日数から逆算します
日程が厳しい場合でも、打てるものから優先順位をつけてご提案します。
| 出発までの期間 | 接種の目安 |
|---|---|
| 3か月以上 | 必要なワクチンを標準の間隔で、余裕をもって接種できます |
| 1〜2か月 | 狂犬病の3回接種やA型肝炎の2回接種まで組めます |
| 3〜4週間 | 狂犬病の3回接種がぎりぎり間に合います。A型肝炎は輸入なら1回で渡航できます |
| 1週間以内 | 1回で終えられるものを優先します。複数を同じ日にまとめて接種できます |
接種後に発熱や倦怠感が出ることがあるため、できれば出発の2〜3日前までに終えることをおすすめします。
当院のトラベル外来について
当院では平日・土日ともに渡航ワクチンの接種を行っています。複数のワクチンを同じ日にまとめて接種することもできます。
留学やビザの申請に必要な英文の証明書(11,000円・税込)も発行しており、母子健康手帳や他院での接種記録もあわせて記載できます。
渡航ワクチンの接種は自由診療(保険適用外)です。接種の可否は医師の診察のうえで判断します。副作用として、接種部位の痛み・腫れ・赤み、発熱、倦怠感などが起こることがあります。
入国時に求められる証明書の要件は変わることがあります。渡航前に厚生労働省検疫所(FORTH)や渡航先の在日大使館で最新の情報をご確認ください。
初夏に森林地帯へ行く行程なら、回数のかかるダニ媒介脳炎を早めにご相談ください。回数が必要なワクチンほど、日程の余裕が結果を左右します。豊洲駅から徒歩3分、土日も診療しています。
本ページは一般的な情報提供を目的としています。入国時の要件や医薬品の情報は変わることがあるため、渡航前・受診前に最新の情報をご確認ください。診断と治療方針は診察のうえで判断します。
監修医師 石川 浩雅(豊洲イーウェルクリニック)
本ページの内容は、上記の医師が監修しています。
2006年 国立国際医療センター 初期研修、2008年 同センター 後期研修。2011年 東京医科歯科大学 医療経営政策学。第一生命保険株式会社、株式会社Linc'well/クリニックフォア、医療法人社団シンシアエージェンシーを経て、2025年11月 東京都江東区豊洲に「豊洲イーウェルクリニック」開院。内科・皮膚科・アレルギー科を中心に、小児から泌尿器科領域まで幅広く診療しています。渡航ワクチンの接種にも対応しています。日本渡航医学会、日本旅行医学会、日本内科学会、日本アレルギー学会、日本産業衛生学会 所属。
