陥入爪・巻き爪
陥入爪(嵌入爪)について
この記事の要点
陥入爪とは(嵌入爪とは)— 爪の角が皮膚に刺さった状態
陥入爪(かんにゅうそう)は、爪の角が尖って皮膚や皮下の組織に刺さっている状態をいいます。「嵌入爪」と書くこともあり、どちらも同じものを指します。足の親指(第1趾)に多くみられます。
食い込んだ爪の先で皮膚が傷つき、そこに炎症が起きて赤く腫れます。押すと爪の角が刺さって強く痛みます。
傷口から細菌が入ると化膿することがあります。じくじくして汁が出る、においがする、というときは感染を起こしています。
肉芽(にくげ)ができるのはなぜですか
爪が刺さった刺激が続くと、その部分に赤く盛り上がった柔らかい肉のかたまりができます。これを肉芽(にくげ・にくがしゅ)といいます。
傷を治そうとして新しい組織が過剰に作られたもので、血管が多いためわずかな刺激でも出血します。靴下に血がつく、というのはこの状態です。
肉芽ができると、それ自体が爪を圧迫してさらに刺さりやすくなります。刺さる→肉芽ができる→もっと刺さるという悪循環になるため、この輪を断つことが治療の目的になります。
陥入爪と巻き爪の違い
よく混同されますが、この2つは別のものです。
陥入爪は炎症の問題です。爪の角が皮膚に刺さって、赤く腫れる・肉芽ができる。まず炎症を落ち着ける処置が必要で、保険診療で行います。
巻き爪は形の問題です。爪そのものが横に強く巻き込んでいる状態で、ワイヤーで形を戻していく矯正が向いています。矯正は自由診療です。
この2つは重なって起こることもあります。その場合は炎症を落ち着けてから矯正に移ります。順序が逆になると、ワイヤーが痛みの原因になってしまうためです。
| 陥入爪(嵌入爪) | 巻き爪 | |
|---|---|---|
| どんな状態 | 爪の角が皮膚に刺さっている | 爪そのものが横に巻き込んでいる |
| 主な症状 | 赤く腫れる、じくじくする、肉芽ができる | 爪が皮膚に当たって痛む。痛みが出ないこともある |
| まずすること | 炎症を落ち着ける処置 | ワイヤーで形を戻す矯正 |
| 保険 | 保険診療 | 矯正は自由診療 |
陥入爪の原因
多くは、次のいくつかが重なって起こります。
こんなときは早めに受診してください
次のようなときは、様子を見ずにご相談ください。
診察でみること
診察 — その日のうちに方針が決まります
爪の刺さり方、肉芽の大きさ、炎症の広がり、化膿の有無を確認します。爪そのものが巻いているかどうかも同時にみます。
爪白癬(爪水虫)が隠れていないかも確かめます。爪が厚く濁っている場合は、顕微鏡で真菌を調べることがあります。爪水虫があると爪が変形し、陥入爪をくり返す原因になります。
糖尿病や末梢の血流障害がある方では、小さな傷でも治りにくく重くなりやすいため、処置の内容を慎重に選びます。
陥入爪の治療
治療の考え方 — まず刺さるのを止めます
爪と皮膚が当たらないようにして、炎症が引くのを待つのが基本です。爪を抜く必要があることはあまりありません。
状態に合わせて、次の方法を組み合わせます。どれも外来でその日にできる処置です。
肉芽の液体窒素治療
盛り上がった肉芽に液体窒素を当てて凍結させ、組織を縮ませていく方法です。小さな肉芽が良い対象になります。
痛みについて。当てている数秒間はしみるような痛みがあり、そのあと数時間ほどじんじんすることがあります。「肉芽 液体窒素 痛い」と調べて来られる方が多いのですが、麻酔なしで受けられる程度とお考えください。当てる時間と回数は、痛みの出かたを見ながら調整します。
1回で終わることは少なく、1〜2週間ごとに数回くり返して縮めていきます。
処置のあとは水ぶくれや黒いかさぶたになることがあります。そのまま乾かして構いません。
コットンパッキング
爪の角を軽く持ち上げながら、爪と皮膚のあいだに小さく丸めた綿を差し込む方法です。爪が直接当たらなくなるため、痛みがすぐに軽くなります。
軽度から中等度の肉芽がある方に向いています。処置に痛みはほとんどありません。
入浴後など、綿が湿ったら交換していただきます。当院で入れ方をお伝えしますので、ご自宅で続けられます。
ガター法(チューブ法)
爪の縁に柔らかいシリコンのチューブをかぶせて、爪の角が皮膚に当たらないようにする方法です。樋(とい)のような形になるため、ガター法と呼ばれます。
刺さっている部分をしっかり覆えるため、コットンでは足りないときに選びます。装着したまま入浴もできます。
テーピング
テープで皮膚を爪から引き離しておく、いちばん簡単な方法です。肉芽がまだ小さいときや、ほかの処置とあわせて再発を防ぐ目的で使います。
爪の脇の皮膚にテープを貼り、指の腹側へ斜めに引っ張って留めます。貼り方は診察でお伝えします。
化膿しているとき
膿がたまっている、赤みが広がっている、といったときは抗菌薬を使います。必要に応じて膿を出す処置を行います。
爪を全部抜くことは、原則として行いません。抜いても爪はまた同じ形で生えてくるため、根本の解決にならないことが多いためです。
爪の形そのものが巻いているとき
炎症が落ち着いたあと、爪そのものが強く巻いている場合は、ワイヤーによる矯正をご案内できます。巻き爪マイスターとVHOの2つを扱っています。
こちらは自由診療になります。費用と通院の目安は、専用のページにまとめています。
再発を防ぐために — 爪の切り方
処置で痛みが取れても、切り方が変わらなければ再発します。ここがいちばん大切なところです。
足の爪は指先と同じくらいの長さに揃え、全体をやや丸みのある四角形に整えます(スクエアオフ)。
豊洲で陥入爪の処置を受けるには
当院は豊洲駅から徒歩3分、皮膚科・内科・アレルギー科を標榜しています。土日も診療しています。
陥入爪の処置はその日のうちに行えます。痛みが強いときは、まず当たっている部分を離すところから始めます。
爪白癬の検査、巻き爪の矯正まで一か所で対応できます。
費用の目安
健康保険3割負担の場合の目安です。陥入爪の診察と処置は保険診療で行います。
処置の内容によって金額は変わります。お薬代は別に薬局でお支払いいただきます。巻き爪の矯正(巻き爪マイスター・VHO)は自由診療で、1か所13,000円(税込)と自由診療初診料1,100円(税込)がかかります。保険診療と自由診療を同じ日に行うことはできないため、日を分けてご案内することがあります。
よくある質問
爪は抜かないといけませんか+
肉芽の液体窒素は痛いですか+
何回くらい通いますか+
当日処置してもらえますか+
保険は使えますか+
自分で切って角を取ってもいいですか+
子どもでも受けられますか+
当たっている部分を離す処置は、その日のうちにできます。肉芽の処置から、爪の切り方の見直し、形が巻いている場合の矯正まで一か所で対応できます。江東区豊洲、有楽町線豊洲駅から徒歩3分。土日も診療しています。
足の爪のトラブルは原因が重なることがあります。
監修医師 石川 浩雅(豊洲イーウェルクリニック)
本ページの内容は、上記の医師が監修しています。
2006年 国立国際医療センター 初期研修、2008年 同センター 後期研修。2011年 東京医科歯科大学 医療経営政策学。第一生命保険株式会社、株式会社Linc'well/クリニックフォア、医療法人社団シンシアエージェンシーを経て、2025年11月 東京都江東区豊洲に「豊洲イーウェルクリニック」開院。内科・皮膚科・アレルギー科を中心に、小児から泌尿器科領域まで幅広く診療しています。渡航ワクチンの接種にも対応しています。日本渡航医学会、日本旅行医学会、日本内科学会、日本アレルギー学会、日本産業衛生学会 所属。
