異物刺入
トゲが刺さったら、まず何をするか
トゲが刺さった — 見えない・痛い・抜けないときはご相談ください
トゲが刺さったら、まず落ち着いて、トゲの先が皮膚の外に出ているかどうかを見てください。ここで抜いてよいか、触らずに受診したほうがよいかが分かれます。異物刺入(いぶつしにゅう)でこわいのは、刺さったこと自体よりも、抜けたつもりで残った破片です。次にあてはまるときは、ご自宅で抜こうとせず、そのまま病院を受診してください。無理に触るほど、異物は奥に入り、探すのが難しくなります。
とくに、発熱・悪寒・強いだるさがある、赤みが見るみるうちに広がる、傷から赤い線が体の中心に向かって伸びている、というときは、その日のうちの受診が必要です。夜間や休診日に重なった場合は救急外来を受診してください。口が開けにくい、首筋が張る、体がこわばるという症状は破傷風を疑うサインで、この場合はただちに受診してください。
自分で抜いてよいトゲ、抜いてはいけないトゲ
はじめに言葉の整理です。トゲや木片、ガラスの破片が皮膚に刺さった状態は、病名としては異物刺入(いぶつしにゅう)といいます。棘が刺さったときの病名は何か、というご質問をよくいただきますが、この名前で保険診療の対象になります。以下では、日常の言い方に合わせてトゲ・棘と書きます。
すべてのトゲを病院で抜く必要はありません。判断の分かれ目は「先端が皮膚の外に出ているかどうか」と「材質」の2つです。先端が外に出ている浅い木のトゲ、植物の棘、サボテンのトゲは、ご自宅で抜いて構いません。とげ抜きは、皮膚に新しい傷をつくらずに引き抜けるならご自宅の処置で足ります。
反対に、先端が皮膚に埋まってしまったトゲ、奥まで刺さったトゲは、外から見て場所が分かっていても、素人の道具では正確に届きません。針で皮膚を破って掘る、爪で押し出す、といった操作を繰り返すと、トゲは砕けて数を増やし、深いところへ動きます。指にトゲが埋まってる、取れない、という状態になってからご来院いただくと、本来なら数分で終わったはずの処置が、麻酔と切開の必要な処置に変わってしまいます。
ガラス、金属、針は、木のトゲと違って自分では抜けたかどうかを確かめようがありません。ガラスの破片は透明で見えないうえ、表面がなめらかなので指先の感触にも残りません。プラスチックの破片も同様です。これらは、抜けたと思っても残っていることを前提に考えます。
| 刺さったもの・状態 | どうするか |
|---|---|
| 木のトゲ・草や野菜の棘・竹・サボテンのトゲで、先端が外に出ている | ご自宅で抜いて構いません。抜いたあとよく洗ってください |
| 木のトゲ・木の破片が完全に埋まっていて、先端が出ていない | 掘らずに受診してください。位置と向きを確かめてから取り出します |
| すいばり(中国地方などで木のトゲを指す言い方)が抜けない | 木のトゲと同じ扱いです。埋まっているものは受診してください |
| ガラスの破片が刺さった | 抜けたと思っても受診してください。残っていることがよくあります |
| 金属片・針・画びょう・ホチキスの針 | 受診してください。刺さった深さと折れ残りの確認が必要です |
| 釣り針が刺さった | 引き抜かないでください。かえしがあるため、抜き方に手技が要ります |
| 魚の骨・貝殻・ウニの棘が皮膚に刺さった | 先端が出ていれば抜いて構いません。埋まっていれば受診してください |
| 鉛筆やシャープペンの芯が刺さって黒い点が残った | 受診してください。放置すると入れ墨のように色が残ることがあります |
| 抜けたが、押すと一点だけ痛む、しこりがある | 破片が残っている可能性があります。受診してください |
足に何か刺さった、何が刺さったか分からない、トゲが刺さったかどうかも分からない、というご相談も多くいただきます。指先がチクチクするのにトゲが見えない、という形で気づかれることもあります。屋外での受傷か屋内かだけでも手がかりになりますので、思い出せる範囲で構いません。分からないままで受診していただいて差し支えありません。
木のトゲが刺さったとき、棘が刺さったとき — 針・ガラスで対応が変わります
《木のトゲ・とげ》もっとも多いご相談です。木は水分を吸ってふやけ、細かく割れやすいため、無理に引き抜くと途中で折れて残ります。残った木片は化膿の原因になります。
《棘(バラ・サボテンなど植物のとげ)》先が細く、抜けたように見えて先端だけ残ることがあります。刺さった場所が赤く腫れてくるときは残っていると考えます。
《針・釣り針》金属はレントゲンに写るため、位置を確かめてから取り出せます。釣り針は返しがあるので、引き抜こうとすると組織を傷めます。そのままお越しください。
《ガラス》透明なガラスはレントゲンに写らないことがあり、超音波で探します。小さな破片でも足の裏では歩くたびに痛みが続きます。
《すいばり(木のささくれ)》地域によってはこう呼びます。木のトゲと同じ対応です。
トゲが刺さった時の取り方・正しい抜き方
トゲの抜き方、棘の取り方で大事なのは、道具よりも明るさと角度です。暗いところで手探りに引っぱると、皮膚の中で折れます。刺さったときと同じ角度で、まっすぐ引くのが原則です。
準備するのは、石けんと流水、先の細い毛抜き(ピンセット)、消毒用アルコール綿、ばんそうこう、明るい照明、あれば拡大鏡や老眼鏡です。爪切りに付いている毛抜きは先が太く、トゲをつかむ前に折ってしまうことがあります。眉毛用の先が細く合わさるものが向いています。
やってはいけないこと
よかれと思ってやったことが、かえって取り出しを難しくすることがあります。いちばん多いのが、見えないトゲを針でほじる操作と、抜けたかどうか確かめないまま密閉するばんそうこうを貼ることです。
刺し傷(刺創・刺瘡)は、入口が小さく奥が深いという形をしています。この形は、酸素の少ない環境を好む菌にとって都合がよく、しかも中に異物という菌の足場が残っています。ハイドロコロイドのばんそうこう(いわゆる湿潤療法のパッド)は、擦り傷ややけどには向きますが、異物が残っているかもしれない刺し傷には使いません。動物に噛まれた傷と同じ理由です。
もうひとつ多いのが、消毒液を塗って終わりにすることです。消毒は、皮膚の中に入った異物には届きません。洗浄の代わりにもなりません。
トゲが刺さった、何科に行けばよいですか — 皮膚科でのとげ抜き
トゲや破片が刺さったときの窓口は皮膚科です。外科・形成外科・整形外科でも診ます。トゲは何科か、棘は何科か、棘を抜くのは何科か、棘抜き・とげぬきは何科の病院か、と迷われたら皮膚科で構いません。皮膚の浅いところの異物は、皮膚科の外来で取り出しから傷の手当て、破傷風の判断までを同じ診察の中で行えます。当院は内科・皮膚科・アレルギー科を併設しています。東京都江東区豊洲、豊洲駅から徒歩3分。土日も診療しています。
受診の時期の目安です。赤み・腫れ・熱感・膿が出ているときは、その日のうちに病院を受診してください。症状がなく、埋まったトゲが気になるだけであれば、翌日以降の受診で構いません。ただし、あまり日をおくと、トゲのまわりに組織ができて位置が分かりにくくなります。数日以内を目安にお考えください。
深い場所の異物、関節や腱に達している疑いのあるもの、顔面のもの、画像でも位置が定まらないものは、外来での摘出には向きません。当院で行える範囲を超えると判断した場合は、初期の手当てをしたうえで、設備のある医療機関にご紹介します。どこまでを当院で行うかは、刺さった場所・深さ・材質を診てから判断します。
足にトゲが刺さった(足の裏)・手にトゲが刺さった — 場所ごとの注意点
同じトゲでも、刺さった場所によって難しさが変わります。多くご相談いただくのは、足の裏、指、手のひら、爪の下の4か所です。足にトゲが刺さった、指に刺さったトゲが取れない、手に木が刺さった、皮膚にトゲが刺さって埋まっている。ご相談の内容はほとんどこの形です。
足の裏(足裏)は、皮膚がいちばん厚い場所です。角質が厚いぶんトゲが埋まりやすく、外から見えなくなります。歩くたびに体重がかかって奥へ押し込まれるため、その日は歩くほど深くなります。裸足で歩いていて「足に何か刺さった、足の裏に何か刺さったが見えない」というときは、まず足を洗って明るいところで見てください。見えなければ受診をお勧めします。
指と手のひらは、感覚が鋭いぶん、小さな異物でも痛みが強く出ます。一方で、腱・関節・神経が皮膚のすぐ下を走っているため、自分で掘るのは避けていただきたい場所です。指先の腹に深く刺さったものは、化膿するとひょう疽(指先の膿の感染)に進むことがあります。
爪の下に刺さった異物(爪下異物)は、痛みがとくに強く、ご自分の道具では届きません。爪という硬い天井があるため、そのままでは取り出せず、爪の一部を切除して取り出すことがあります。爪の中にトゲが入って取れない、爪の中に木の破片が入った、爪に木が刺さった、というときは受診してください。
トゲが刺さったまま放置すると、どうなりますか
ごく浅い木のトゲは、皮膚が生まれ変わる過程で数日から数週間かけて外へ押し出されることがあります。トゲが刺さったまま自然治癒する、自然に出てくる、と言われるのは、この浅い場合のことです。ただし、これは刺さったものが小さく、浅く、汚れていないときに限られます。
深く入ったもの、埋まったものは、自然には出てきません。体は異物を外に出せないとき、それを取り囲んで閉じ込めようとします。この反応が続くと、数週間から数か月かけて、押すと痛い硬いしこりができます。これを異物肉芽腫(いぶつにくげしゅ)といいます。トゲが刺さったことを忘れたころに、指や足の裏にしこりが出てきて受診される方は少なくありません。
木が刺さった時、木の破片が刺さった時に、とくに注意が必要なのはこの点です。もうひとつが感染です。木のトゲや植物の棘は、表面に土や細菌がついているうえ、素材そのものが炎症を起こしやすく、赤く腫れる、膿が出る、といった経過をたどりやすいことが知られています。ガラス・金属・プラスチックは、材質としては炎症を起こしにくいとされますが、菌を持ち込む点は同じで、感染しないという意味ではありません。
感染が深いところに及ぶと、蜂窩織炎(皮膚の下の広い細菌感染)、腱鞘の感染、関節の感染、まれに骨の感染にまで進むことがあります。ここまでくると、取り出すだけでは終わらず、抗菌薬の治療や入院が必要になります。「刺さったのは小さなトゲだったのに」という経過は、実際にあります。
抜いたあとに腫れてきた、という場合も同じ理由で受診してください。多いのは、破片が残っている場合と、抜くときに菌が入った場合です。トゲを抜いた後に腫れる、赤くなる、ずきずきするというときは、抜けていないものと考えて診察を受けてください。
受診したら何をしますか
状況をうかがい、傷を診ます
まず、何が、いつ、どこに刺さったかをうかがいます。屋外か屋内か、土や砂で汚れていたか、抜こうとしたか、そのとき折れた感触があったか。あわせて、糖尿病などの持病、飲んでいるお薬(とくに血をさらさらにするお薬)、破傷風の予防接種の記録をお聞きします。
次に傷そのものを診ます。刺入口の位置、押して痛む一点がどこか、腫れや熱感があるか、指なら曲げ伸ばしができるか、しびれがないか。トゲは刺さった向きに沿って入っているため、刺入口の角度が取り出しの手がかりになります。
浅い異物は、ダーモスコープという皮膚を拡大して見る器械で観察できることがあります。トゲの入口、深さ、向きを確認したうえで取り出す方針を決めます。
画像で確かめる場合。材質によって見え方がまったく違います
皮膚の中の異物は、材質によって写る検査と写らない検査がはっきり分かれます。ここを取り違えると「レントゲンで何も写らなかったから異物はない」という誤った結論になってしまいます。実際には、木や植物のトゲはレントゲンには写りません。木のトゲを探すのにレントゲンだけで判断することはできない、というのが大事な点です。
ガラスの多くはレントゲンに写ります。ただし、ごく小さな破片は写らないことがあります。金属はよく写ります。プラスチックは種類によって写るものと写らないものがあります。
木や植物のトゲ、写らない材質のものを探すときは、超音波(エコー)が用いられます。超音波は皮膚のすぐ下を見るのに向いており、位置と深さを確かめながら取り出す助けになります。レントゲンでも超音波でも位置が定まらない場合には、CTやMRIが検討されます。
どの検査を行うか、当院で行える範囲かどうかは、刺さったものと場所を診てから判断します。当院で対応できないと判断した場合は、設備のある医療機関にご紹介します。検査をせずに取り出せる浅い異物も多くありますので、受診されたら必ず画像検査になるわけではありません。
| 刺さったもの | レントゲン | 超音波(エコー) |
|---|---|---|
| 木・竹・植物のトゲ・木の破片 | 写りません | 写ることが多い |
| ガラス | 多くは写る(ごく小さな破片は写らないことがある) | 写ることが多い |
| 金属・針 | よく写る | 写ることが多い |
| プラスチック | 種類による | 写ることが多い |
| 鉛筆・シャープペンの芯 | 写らないことが多い | 写ることが多い |
一般的な見え方の目安です。異物の大きさ、深さ、刺さった場所によって変わります。実際にどの検査を行うかは診察のうえで決めます。
感染が疑われるときの検査
すでに赤く腫れている、膿が出ている、熱が出ているという場合は、感染としての評価を行います。膿があれば、その分泌物を採って細菌培養同定検査を行い、必要に応じてどの抗菌薬が効くかを調べます。
培養の結果が出るまでには数日かかります。そのため結果を待たずに、想定される菌をカバーする抗菌薬で治療を始め、あとから結果を見て必要なら薬を変えます。
赤みが広い範囲に広がっている、発熱がある、全身のだるさが強いという場合は、白血球数やCRPを血液で調べます。血液検査の結果は、採血したその日にお伝えすることはできません。結果が出ましたら、あらためてご説明します。ただし、治療を始めるかどうかの判断は、診察したその場で行います。
取り出し方と、破傷風の判断
取り出しの方法は、深さと向きで変わります
皮膚に対して浅く、ほぼ平行に入っている異物は、局所麻酔をしたうえで、メスや針でトゲの上の皮膚を薄く開いて異物を見えるようにし、専用の細いピンセットでつまみ出します。トゲ全体が見えている状態にしてからつかむため、折れ残りを防げます。
ガラス片のように皮下に入り込んでいるものは、局所麻酔をしたうえで、位置を確かめながら小さく切開を加えて取り出します。異物そのものだけでなく、まわりについてきた汚れも一緒に洗い流します。
爪の下の異物は、痛みがとくに強く、爪という天井があるため通常の方法では届きません。深く入っている場合は、局所麻酔をしたうえで、爪の一部をV字型に切り取って異物を露出させてから取り出すことがあります。
どの方法になるかは、診察と、必要であれば画像で位置を確かめてから決めます。麻酔を使わずに数分で終わるものから、切開が必要なものまで幅があります。取り出しの方法も、当院で対応できる範囲も、刺さった場所・深さ・材質によって変わりますので、診察のうえでご説明します。当院の外来で取り出せる範囲を超えると判断した場合は、初期の手当てをしたうえで、設備のある医療機関にご紹介します。
取り出したあとのこと
異物を取り出したあとは、傷の中をよく洗います。トゲと一緒に入った土や汚れ、細かい破片を、水の量で物理的に洗い流します。
完全に取れたように見えても、目に見えない小さな破片が残っていることがあります。破片が残っていると、そこから感染が起こります。そのため、取り出したあと48時間ほどしてから、もう一度状態を見せていただくことをお勧めしています。
刺し傷は、原則として縫い合わせません。入口を閉じてしまうと、中に残っているかもしれない菌と異物を密閉することになるためです。切開した場合も、傷の状態によっては開いたまま治す方法をとります。
ご自宅では、傷を毎日石けんとシャワーで洗って構いません。湯船につかるのは傷が閉じるまで控えてください。手や足の場合、腫れているあいだは心臓より高く上げて過ごすと腫れが軽くなります。
抗菌薬を使う場合
すべての異物刺入に抗菌薬を出すわけではありません。浅いトゲをきれいに取り出せて、汚れも少なく、感染の兆候がない場合は、洗浄と経過観察だけで様子をみます。
抗菌薬を使うのは、すでに赤み・腫れ・膿がある場合、傷が深く汚れていた場合、手や足の深い刺し傷、糖尿病など感染しやすい条件のある方、破片が残っている可能性が否定できない場合などです。皮膚の感染でよくみられる菌をカバーする薬を選びます。
抗菌薬の副作用として多いのは、下痢や軟便、胃のむかつきです。多くは飲み終われば落ち着きますが、水のような下痢が続く、便に血が混じるという場合はご連絡ください。発疹、じんましん、息苦しさが出た場合はアレルギー反応の可能性がありますので、内服を中止して受診してください。
ペニシリンなど抗菌薬でアレルギーが出たことのある方は、処方の前に必ずお申し出ください。妊娠中・授乳中の方、腎臓の働きが低下している方も、薬の種類と量を調整しますのでお知らせください。破傷風トキソイドの副反応としては、接種した部位の赤み・腫れ・痛みが数日みられることがあり、まれに発熱やだるさが出ます。接種当日の激しい運動は避けてください。
破傷風の追加接種が必要かどうか
破傷風菌は土の中にいる菌です。トゲ、木片、釘のように、土や屋外の汚れとともに皮膚の奥へ入り込む刺し傷は、破傷風の観点からはとくに注意が必要な傷の形です。入口が小さく奥が深い傷は、酸素が届きにくく、破傷風菌が増えやすい環境になるためです。
判断のもとになるのは、これまでに破傷風の予防接種を何回受けたか、最後に受けたのがいつか、そして傷が汚染された深い傷か、清潔な浅い傷かの3点です。清潔な浅い傷では最後の接種から10年、汚れた深い傷では5年が、追加接種を検討する目安になります。屋外で刺さったトゲ、土のついた木片、釘を踏んだ場合は、汚れた深い傷として扱います。
日本では1968年から三種混合ワクチン(ジフテリア・百日せき・破傷風)の定期接種が始まりました。そのため1967年以前にお生まれの方は、破傷風の基礎免疫がない可能性があり、3回の基礎免疫からご案内します。1968年以降にお生まれの方は乳幼児期に基礎免疫を受けている方がほとんどで、必要な場合の追加接種は1回です。
母子健康手帳が手元になく、接種歴が分からないという方も多くいらっしゃいます。その場合は接種歴不明として、安全側で対応します。破傷風トキソイドは、余分に接種したとしても重い問題を起こす薬ではありません。当院ではワクチン外来で破傷風ワクチンを扱っており、けがの診察と同じ日に接種できます。
| これまでの接種 | 最後の接種から | トゲ・釘など汚れた深い傷での対応 |
|---|---|---|
| 3回以上(基礎免疫あり) | 5年未満 | 追加接種は不要です |
| 3回以上(基礎免疫あり) | 5年以上10年未満 | 汚れた深い傷では追加接種を1回行います |
| 3回以上(基礎免疫あり) | 10年以上 | 追加接種を1回行います |
| 2回以下、または接種歴不明 | ― | 破傷風トキソイドの接種を開始し、間隔をあけて3回のシリーズを完了します |
| 1967年以前生まれで接種歴がない | ― | 基礎免疫がない可能性が高く、3回のシリーズをご案内します |
清潔な浅い切り傷では、最後の接種から10年以上たっている場合に追加接種を検討します。トゲや釘のように土で汚れた深い傷では、この間隔を5年として考えます。傷が深く汚れがひどい、受傷から時間が経っている、基礎免疫がないといった条件が重なる場合は、ワクチンに加えて抗破傷風ヒト免疫グロブリンの投与が検討されます。当院で対応できない場合は、実施できる医療機関にご紹介します。
取り出したあと、もう一度受診していただきたい症状
取り出しが終わったあとも、次の症状があるときは、次回の予約を待たずに受診してください。全身の症状があるときは救急要請です。
とくに、口が開けにくい、首筋が張る、体がこわばる、飲み込みにくいという症状は破傷風を疑うサインです。刺し傷のあと数日から数週間して出ることがあります。この場合はただちに受診してください。
費用の目安
健康保険3割負担の場合の目安です。皮膚科のとげ抜きは保険診療で受けられ、料金は保険が効きます。実際の金額は、刺さった場所・深さ・処置の内容・検査の有無で変わります。
2026年8月時点の診療報酬・薬価にもとづく目安です。レントゲンは単純撮影の写真診断・デジタル撮影・電子画像管理加算をあわせた金額、細菌培養同定検査(その他の部位)は微生物学的検査判断料を加えた金額で計算しています。血液検査は血液採取(静脈)・末梢血液一般検査・CRPに血液学的検査判断料と生化学的検査(1)判断料を加えた金額です。破傷風トキソイドは沈降破傷風トキソイド0.5mLの薬価1,173円に、皮内・皮下及び筋肉内注射と生物学的製剤注射加算を加えた金額です。いずれも3割負担分を10円単位に丸めています。麻酔を使う場合、手術に伴う局所麻酔の手技料は処置料に含まれ、麻酔薬の薬剤料が数十円加わります。手のひらや足の裏の深いところに入った異物、筋肉に達する異物は、これとは別の術式となり費用も上がります。どの処置になるか、当院で行えるかどうかを含めて、診察のうえでご説明します。院外処方のお薬は調剤薬局でのお支払いとなり、調剤料などが別に加わります。渡航や予防を目的とした破傷風ワクチンの接種は自由診療です。
よくある質問
トゲが刺さりました。自分で抜いてもいいですか?+
棘が刺さって見えません。トゲの取り方・抜き方を教えてください。+
トゲが刺さったとき、何科の病院に行けばよいですか?+
皮膚科でトゲを抜いてもらう料金はいくらですか?とげ抜きに保険は使えますか?+
トゲを抜かずに放置したらどうなりますか?自然治癒して出てきますか?+
トゲを抜いたあとに腫れてきました。大丈夫でしょうか?+
足に何か刺さったようですが、見えません。足裏が痛いだけのこともありますか?+
爪の中にトゲ・木の破片が入って取れません。自分で取れますか?+
子供がトゲを刺しました。すぐ病院に行ったほうがよいですか?+
錆びた釘を踏みました。破傷風の注射は必要ですか?+
ガラスの破片が刺さりましたが、抜けたようです。受診は必要ですか?+
釣り針が指に刺さりました。引き抜いてもいいですか?+
すいばりが刺さって抜けません。何科の病院ですか?+
異物刺入は、ご自宅で抜けるものと、抜こうとするほど難しくなるものが、はっきり分かれるけがです。先端が外に出ている浅いトゲは抜いていただいて構いません。トゲが見えない、埋まった、折れた、ガラスや金属だった、というときは、そのままお越しください。当院では、傷の確認から取り出し、そのあとの手当て、破傷風ワクチンの接種までを同じ診察の中で行います。内科・皮膚科・アレルギー科併設、豊洲駅から徒歩3分、土日も診療しています。
本ページは一般的な情報提供を目的としています。異物を取り出す方法、画像検査の要否、抗菌薬の選択、破傷風の追加接種の要否は、刺さったものの材質・場所・深さ・受傷からの時間・年齢・持病・接種歴をふまえて診察のうえで決めます。当院で対応できる範囲を超えると判断した場合は、設備のある医療機関にご紹介します。記載は2026年8月時点の情報です。
