肺炎
肺炎とは?
肺炎は、細菌・ウイルス・真菌などの病原体が肺に感染し、肺に炎症が起こる病気です。
肺炎の症状は?
☑︎ 咳
☑︎ たん
☑︎ 発熱
肺炎では発熱・悪寒、咳、痰、呼吸困難などの症状があります。高齢者では呼吸器症状がはっきりせず、食欲低下や脱力感、消化器症状などの明らかではない症状のみであることもあります。
肺炎の原因は?
市中肺炎(家庭・職場などで発症)の原因は多様です。
- 細菌:肺炎球菌、インフルエンザ菌 などが代表。マイコプラズマ、肺炎クラミジア(いわゆる「非定型肺炎」)もあります。
- ウイルス:インフルエンザ、RSウイルス、ライノ/コロナ等。
- 真菌:基礎疾患や免疫低下でみられることがあります。
約30〜45%でウイルスが検出されたことが報告されています。
肺炎はどのように診断しますか?
❶ 問診
症状の経過、基礎疾患、仕事・生活、最近の渡航・接触歴などを確認します。
寝汗・筋肉痛・一日中続くたん・息が速い/苦しい・高熱は肺炎を示唆し、のどの痛み・鼻水は肺炎らしくない所見です。
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肺炎らしい症状 |
肺炎らしくない症状 |
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筋肉痛 |
鼻水がある |
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寝汗がある |
のどが痛い |
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1日を通して痰がでる |
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呼吸がはやい |
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高熱 |
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❷ 診察
発熱や心拍数や呼吸回数の増加は肺炎を疑う症状です。
のどや鼻を診察し風邪などの兆候がないか、胸の聴診を行い肺炎を疑う所見がないkを確認します。
❸ 胸部レントゲン検査
肺炎の影や胸水がないかを確認します。肺炎で異常がなくても胸部CTで肺炎がみられるケースも8%程度あるといわれており、問診や診察から肺炎が疑われる場合は肺炎として治療を行います。
❹ 血液検査
腎機能・肝機能検査は炎症の所見を確認し、重症度を評価します。心不全などの合併症の評価も行います。
❺ 病原体を把握するための検査
- インフルエンザ
- 新型コロナウイルス感染症
- マイコプラズマ、肺炎クラミジア検査
- 喀痰培養検査
肺炎の治療は?
肺炎は主に抗菌薬を用いて治療を行います。開始前に重症度と原因を推定し、必要なら入院をご提案します。
《肺炎の外来治療で使用される抗菌薬》
❶ サワシリン(アモキシシリン)、オーグメンチン(アモキシシリン・クラブラン酸)
肺炎球菌やインフルエンザ菌などが疑われる場合に使用します。
❷ ビブラマイシン(ドキシサイクリン)、 ジスロマック(アジスロマイシン)
マイコプラズマや肺炎クラミジアなどの非定型肺炎が疑われる場合に使用します。
❸ ラスビック(ラスクフロキサシン)
細菌性肺炎と非定型性肺炎の区別がつかない場合、呼吸器疾患の経過が良好な場合は5-7日間抗菌薬を投与しますが、合併症や原因となる細菌によっては長期的に投与が必要となることもあります。
インフルエンザウイルスが陽性で発症から48時間以内の患者にはタミフル(オセルタミビル)を5日間投与します。
肺炎を予防するためには?
❶ 毎日の感染予防
かぜ症候群と同様に普段から感染予防をすることが大切です。マスク着用や手洗い、うがい、咳エチケットを励行してください。
❷ ワクチン接種
インフルエンザワクチン
- 65歳以上
- 妊婦
- 呼吸器などに持病のあるかた
肺炎球菌ワクチン(ニューモバックスNP)
- 65歳のかたは定期接種の対象です
RSウイルスワクチン
- 60歳以上の方
❸ 禁煙
よくある質問
何日くらいで治りますか?
軽症なら3〜5日で解熱し、全体として1〜2週間で改善しますが、咳・だるさは数週間残ることがあります。レントゲンの影は回復後も4〜8週残ることがあります。
肺の機能は回復しますか?
多くは完全に回復しますが、重症肺炎・基礎疾患・高齢では回復に時間がかかったり、稀に機能が残存低下することがあります。
何に気をつければいいですか?
指示どおりに抗菌薬を最後まで内服、水分・栄養・休養を確保、再診の目安(息切れ悪化、高熱持続、意識がもうろう、経口摂取不可 等)を守りましょう。自己判断で薬を中断しないでください。
肺炎は人にうつりますか?
肺炎そのものがうつるのではなく、原因の病原体が飛沫・接触でうつる可能性があります。手洗い・マスク・換気・タオル共用を避ける、で予防できます。
どうして息苦しくなるの?
肺の炎症で肺胞に炎症液がたまり、酸素の取り込みが低下するためです。呼吸筋の負担も増えます。
仕事・学校はいつから再開できますか?
解熱し全身状態が回復し、咳が改善傾向にあることが目安です。感染症と診断された場合は職場・学校の基準に従ってください。
