かぜ(発熱外来)
かぜ症候群とは?
風邪(かぜ症候群)は、くしゃみ/鼻水・鼻づまり/のどの痛み/咳・たん/発熱など多彩な症状を示す上気道の感染症の総称です。主な原因はウイルスで、治療は症状を和らげる対症療法が基本です。
幼小児では年に5〜8回、成人では年1〜2回程度みられます。
かぜ症候群の原因は?
かぜ症候群の90%以上はウイルスが原因です。感染は、咳やくしゃみの飛沫や、手を介した接触で広がります。上気道粘膜に付着・侵入・増殖して発症します。
- ライノウイルス(最多)
- コロナウイルス(季節性)
- インフルエンザウイルス(冬季流行・高熱)
- RSウイルス/パラインフルエンザ/アデノウイルス/エンテロウイルス/ヒトメタニューモウイルス など
一部では細菌やマイコプラズマ/クラミジアなどが関与することもあります。
かぜ症候群にはどのような種類がありますか?
- 普通感冒:鼻・のど・咳の症状がバランスよく出る
- 急性鼻副鼻腔炎:鼻水・鼻づまりが主体
- 急性咽頭炎:のどの痛みが主体
- 急性気管支炎:咳・たんが主体
かぜ症候群はどのように診断しますか?
かぜ症候群は問診と診察から診断します。
❶のどの診察:扁桃腺の腫れやインフルエンザなどの可能性がないかを確認します。
❷首の診察:甲状腺やリンパの腫れがないかを確認します。
❸呼吸音:肺炎や喘息などの合併症がないか確認します。下痢症状などの胃腸症状がある場合は腹部の診察を行います。
インフルエンザや新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が疑われる場合は鼻より抗原検査を行います。
炎や他の病気の可能性がある場合はレントゲンなどの検査を追加します。
普通感冒
自覚症状は鼻水・鼻づまり/のどの痛み/微熱・頭痛・全身倦怠感など。下気道まで炎症が及ぶと咳・たんが出ます。
典型的な経過:発症3日目前後がピークで7〜10日で改善、咳は〜3週間残ることがあります。
《普通感冒の治療》
症状に合わせて、状態を緩和する薬を処方します。
発熱やのどや関節の痛み・頭痛に対して
- アセトアミノフェン(カロナールなど)を主に使用します。
咳に対して
- デキストロメトルファン(メジコン)などのせき止めを使用します。
鼻水、鼻づまりに対して
- ロラタジン(クラリチン)などの抗ヒスタミン薬を使用します(もともとアレルギー性鼻炎があるかた)
急性鼻副鼻腔炎
鼻粘膜の炎症により、さらさらとした鼻汁から黄色〜緑色の鼻汁へと変化することがあります。細菌性は0.5〜2%程度で多くは抗菌薬不要です。アレルギー性鼻炎との鑑別が必要なこともあります。
《急性鼻副鼻腔炎の治療》
重度の急性鼻副鼻腔炎や症状が長引く場合はは抗菌薬を使用します。
- 10 日間以上続く鼻汁・後鼻漏や日中の咳がある場合
- 39℃以上の発熱と膿性鼻汁が少なくとも3日以上続き重症な場合
- 風邪症状が一旦改善し、1週間程度してから再度の発熱や日中の鼻汁・咳の悪化がある場合
- アモキシシリン(サワシリン) などの抗菌薬を5-7日間服用します
- 対症療法:アセトアミノフェン、抗ヒスタミン薬、(アレルギー合併で)鼻噴霧ステロイドを併用します。
急性咽頭炎
のどの痛みが主体の感染症です。急性咽頭炎の多くはライノウイルなどのウイルス感染症で、成人では10%程度が細菌の感染です。問診と診察を通じて急性喉頭蓋炎や頚部の膿瘍、心筋梗塞や動脈解離などの重篤な病気が隠れていないかを確認します。溶連菌が疑わしい場合は迅速検査等で確認します。
《急性咽頭炎の治療》
- 溶連菌陽性:アモキシシリンなどを10日間内服
- ウイルス性:アセトアミノフェン等の対症療法
急性気管支炎
主症状は咳・たん。多くはウイルス性で、抗菌薬は通常不要です。咳は2〜3週間続くことがあります。喘息既往や長引く咳(8週以内:遷延性)では咳喘息などの鑑別を行います。
