オルミエント
オルミエントについて
どのような薬ですか
免疫細胞の中のヤヌスキナーゼ(JAK)のはたらきを抑え、かゆみや炎症のもとになるサイトカインの伝達を止める内服薬です。オルミエントはJAK1とJAK2の両方を抑えます。
皮膚の内側の炎症を抑えることで、表面の湿疹とかゆみの改善が期待されます。
特徴
3剤のなかで最も低い年齢(2歳以上)から使えます。また腎機能に応じた用量の目安が明確で、腎機能が低下している方でも調整しやすい薬です。
アトピー性皮膚炎のほか、円形脱毛症や関節リウマチにも用いられます。
始めるための3つの条件
経口JAK阻害薬は、どなたでも使える薬ではありません。次の3点を満たすことを医師が確認したうえで開始します。
注意すべき副作用
頻度は高くありませんが、重い副作用が報告されています。次の症状に気づいたら自己判断で様子をみず、ご連絡ください。
当院での進め方
開始前の検査
免疫の働きに関わる薬のため、開始前に感染症と血液の状態を確認します。当院では採血と胸部レントゲンまで院内で完結できます。
処方と用量
1日1回の内服です。4mgから開始し、状態が安定したら2mgへ減量することがあります。腎機能によって用量を調整します。
薬剤費の目安(28日分・2026年2月時点)は、4mgで3割負担 40,490円/2割負担 26,990円/1割負担 13,500円、2mgで3割負担 20,750円/2割負担 13,830円/1割負担 6,920円です。このほかに初診料・再診料・処方箋料などがかかります。
自己負担が高額になる場合は、高額療養費制度や加入されている健康保険の付加給付が使えることがあります。
開始後の通院と検査
開始後も定期的に採血と診察を行い、副作用が出ていないかを確認します。皮膚の状態に応じて用量を調整し、外用薬は原則として続けながら減らしていきます。
帯状疱疹や口唇ヘルペス、発熱・咳・のどの痛みなどの感染症の兆候、ふくらはぎの痛みや腫れ・急な息苦しさ(血栓症の兆候)があれば、すぐにご連絡ください。
外用薬は続けます
内服を始めても、保湿とステロイド外用薬などのスキンケアは続けます。皮膚が落ち着いてきたら、医師と相談しながら段階的に外用の量を減らします。自己判断で急にやめると再燃しやすくなります。
よくある質問
子どもにも使えますか?+
腎臓が悪いと言われています。+
円形脱毛症にも使えると聞きました。+
ワクチンは打てますか?+
飲み忘れたときは?+
開始前の採血・胸部レントゲンまで院内で対応できます。WEB・LINEから24時間ご予約いただけます。
薬剤の選択や、外用治療を含めた全体像はこちらもご覧ください。
- 日本皮膚科学会「一般公開ガイドライン」(アトピー性皮膚炎診療ガイドライン)
- PMDA 最適使用推進ガイドライン「バリシチニブ(既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎)」 (PDF)
- PMDA 医療用医薬品 添付文書等情報検索 (薬剤名で検索できます)
本ページは一般的な情報提供を目的としています。実際の適応・用量・注意事項は添付文書と最適使用推進ガイドラインに従い、診察のうえで判断します。薬剤費は2026年2月時点の薬価にもとづく目安で、改定により変わります。
監修医師 石川 浩雅(豊洲イーウェルクリニック)
本ページの内容は、上記の医師が監修しています。
2006年 国立国際医療センター 初期研修、2008年 同センター 後期研修。2011年 東京医科歯科大学 医療経営政策学。第一生命保険株式会社、株式会社Linc'well/クリニックフォア、医療法人社団シンシアエージェンシーを経て、2025年11月 東京都江東区豊洲に「豊洲イーウェルクリニック」開院。内科・皮膚科・アレルギー科を中心に、小児から泌尿器科領域まで幅広く診療しています。渡航ワクチンの接種にも対応しています。日本渡航医学会、日本旅行医学会、日本内科学会、日本アレルギー学会、日本産業衛生学会 所属。
