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難治性じんま疹に対するデュピクセント

DUPIXENT

難治性じんま疹(蕁麻疹)のデュピクセントゾレアとの違いと費用

抗ヒスタミン薬を増やしても、毎日のようにじんましんが出てかゆい。そうした難治性の慢性蕁麻疹に対して、2024年2月に適応が追加された注射薬がデュピクセントです。対象になる条件、ゾレアとの使い分け、薬価から計算した実際の負担額をまとめました。

豊洲駅 徒歩3分保険診療自己注射の指導に対応
ABOUT

デュピクセントはどんな蕁麻疹に使う薬ですか

2024年2月、特発性の慢性蕁麻疹に適応が追加されました

デュピクセント(一般名デュピルマブ)は、もともとアトピー性皮膚炎や気管支喘息に使われてきた注射薬です。2024年2月、世界に先がけて日本で「既存治療で効果不十分な特発性の慢性蕁麻疹」への効能・効果が追加承認されました。じんましん(じんま疹・蕁麻疹)に対しても、保険診療で使える薬になったということです。

蕁麻疹では、皮膚の中のマスト細胞が刺激を受けてヒスタミンを放出し、膨疹とかゆみが起こります。デュピクセントは、この反応の背景にある2型炎症という仕組みのうち、IL-4とIL-13という物質の働きをおさえます。ヒスタミンが出たあとをおさえる抗ヒスタミン薬とは、狙っている場所が違います。

ステロイドの飲み薬のように免疫全体を広く抑える薬ではなく、標的を絞る薬です。そのぶん、長く続けたときの体への負担を抑えやすいと考えられています。ただし効き方には個人差があり、すべての方に効果があるわけではありません。

対象になるのは「特発性の慢性蕁麻疹」で、既存の治療で足りない方です

承認されている効能・効果は「既存治療で効果不十分な特発性の慢性蕁麻疹」です。添付文書の「効能・効果に関連する注意」には、食物・物理的刺激等の蕁麻疹の症状を誘発する原因が特定されず、ヒスタミンH1受容体拮抗薬(抗ヒスタミン薬)の増量等の適切な治療を行っても、日常生活に支障をきたすほどの痒みをともなう膨疹が繰り返して継続的に認められる場合に、本剤を追加して投与すること、と記載されています。飲み薬をやめて注射に置きかえる薬ではなく、飲み薬に追加する薬である、という点が添付文書に明記されています。

つまり「じんましんが出ているから使える」薬ではありません。投与の要件として、まず抗ヒスタミン薬を毎日きちんと続け、系統を変え、必要なら増量する。それでも症状が残る、という段階で初めて検討する薬です。当院でも、抗ヒスタミン薬の増量やガスター(H2受容体拮抗薬)の併用といった手を先に試します。

対象年齢は12歳以上です。特発性、つまり食べ物や物理的な刺激などの誘因が特定できないタイプであることが前提になります。

確認する項目 内容
診断 特発性の慢性蕁麻疹であること(誘因が特定できないタイプ)
経過 出たり消えたりがくり返し続いていること
これまでの治療 抗ヒスタミン薬を続け、増量などの調整を行っても効果が不十分であること
症状の程度 日常生活に支障をきたすほどのかゆみをともなう膨疹があること
年齢 12歳以上

実際に対象になるかどうかは、診察でこれまでの治療経過を確認したうえで判断します。ゾレアを先に使っていることは条件になっていません。

「難治性の蕁麻疹」とはどういう状態を指しますか

難治性蕁麻疹とは、決まった病名ではありません。一般には、抗ヒスタミン薬をきちんと使っても症状がおさまらない慢性蕁麻疹、つまり難治性慢性蕁麻疹を指す言い方です。慢性蕁麻疹は、発症から4週間以上にわたって膨疹が出たり消えたりをくり返す状態のことです。

痒いのが我慢できず眠れない、朝起きるとまた出ている、仕事や家事に差し支える、市販薬ではまったく歯が立たない。慢性じんましんでこうした状態が続いているなら、薬の組み立てを見直す段階にきています。

難治性というと「治らない」と受け取られがちですが、そうではありません。慢性蕁麻疹は自然に軽くなって寛解することも珍しくなく、薬でおさえながら落ち着くのを待つのが基本的な考え方です。

デュピクセントの対象にならない蕁麻疹・皮膚の症状

蕁麻疹であれば何でも対象になるわけではありません。承認されているのは特発性の慢性蕁麻疹のみで、誘因がはっきりしているタイプは対象外です。

コリン性蕁麻疹(汗をかくと出るタイプ)、寒冷蕁麻疹、日光蕁麻疹、機械性蕁麻疹(こすれた線に沿って出るタイプ)などの刺激誘発型は、特発性ではないため適応に含まれません。これらは誘因を避ける工夫と抗ヒスタミン薬で対応します。

湿疹や皮膚炎は蕁麻疹とは別の病気です。膨疹が24時間以内に跡形もなく消えるのが蕁麻疹、赤みやカサつきが数日以上その場に残るのが湿疹です。難治性湿疹でお困りの場合は、アトピー性皮膚炎や結節性痒疹(多形慢性痒疹を含む痒疹)として別の枠組みで治療を考えます。デュピクセントはそれらにも適応がありますが、条件は蕁麻疹の場合と異なります。

状態 蕁麻疹でのデュピクセントの適応 考え方
特発性の慢性蕁麻疹 対象になります 既存治療で効果不十分な場合
コリン性・寒冷・日光・機械性などの刺激誘発型 対象になりません 誘因を避ける工夫と抗ヒスタミン薬で対応します
急性蕁麻疹(4週間以内) 対象になりません 多くは一時的で、抗ヒスタミン薬で落ち着きます
アトピー性皮膚炎・結節性痒疹 別の適応として承認されています 蕁麻疹とは別の条件で判断します
食物アレルギー 承認されていません 原因の特定と回避、必要に応じてエピペンの処方を行います

蕁麻疹とアトピー性皮膚炎など、複数を合併している方もいらっしゃいます。その場合は一つの薬で両方をカバーできることがあるため、合併している病気を含めて全体で考えます。

BEFORE STARTING

始める前に確認すること

まず、いまの飲み薬の使い方を確認します

「抗ヒスタミン薬が効かない」という方の中には、飲み方を変えるだけで落ち着く方がいます。注射に進む前に、次のことを確認します。毎日決まった量を飲めているか、症状が出た日だけになっていないか。同じ系統の中で薬を変えているだけになっていないか。

そのうえで当院では、抗ヒスタミン薬の増量、ガスター(ファモチジン)などのH2受容体拮抗薬の併用といった調整を行います。これらを行っても症状が残る場合に、注射薬を検討します。

なお、慢性蕁麻疹の治療にはシクロスポリンなどの免疫抑制薬が用いられることもありますが、定期的な血液検査と血圧の管理が必要な薬です。ご希望や適否は診察でご相談ください。当院で対応が難しいと判断した場合は、対応している医療機関へご紹介します。

慢性の蕁麻疹では、背景に別の病気がないかを調べます

長く続く蕁麻疹では、甲状腺の機能や体の中の炎症の程度が背景に関係していることがあります。当院では慢性の経過をたどっている方に、甲状腺の検査と炎症マーカーの確認を行っています。

血液検査の結果は当日には出ません。後日あらためてご説明し、そのうえで治療方針を決めます。原因を探すための網羅的なアレルギー検査は、特発性の慢性蕁麻疹では答えが出ないことが多いため、疑いが具体的にある場合に絞って行います。

投与量は年齢と体重で決まります

成人と、体重60kg以上の12歳以上の方では、初回に600mg(2本)を注射し、その後は1回300mg(1本)を2週間ごとに注射します。体重30kg以上60kg未満の12歳以上の方では、初回400mg、その後は1回200mgを2週間ごとになります。

注射は皮下注射です。太もも、おなか、上腕のいずれかに行います。注射の頻度は2週間に1回で、これは蕁麻疹でも変わりません。初回と2回目はクリニックで行い、注射後は院内で経過をみます。

対象 初回 2回目以降 間隔
成人/12歳以上で体重60kg以上 600mg(300mg×2本) 300mg(1本) 2週間ごと
12歳以上で体重30kg以上60kg未満 400mg(200mg×2本) 200mg(1本) 2週間ごと

2026年8月時点の添付文書にもとづく用法・用量です。蕁麻疹では、12歳未満の方と、12歳以上で体重30kg未満の方の用量は設定されていません。実際に投与するかどうか、どの規格を使うかは診察のうえで判断します。

TREATMENT

治療の流れと、ゾレアとの使い分け

ゾレアとデュピクセント、どちらを選ぶか

難治性の慢性蕁麻疹に使える注射薬は、当院ではゾレア(オマリズマブ)とデュピクセント(デュピルマブ)の2つです。どちらも保険診療で行えます。「どちらが優れているか」という比べ方はできませんが、性質がはっきり違うため、選び方の目安はあります。

大きな違いは3つです。注射の間隔(ゾレアは4週間ごと、デュピクセントは2週間ごと)、薬剤費(デュピクセントのほうが高くなります)、そして合併している病気との相性です。

どちらを先に使うか、という順番は保険の上で決まっていません。デュピクセントの承認内容にも「ゾレアを先に使っていること」という条件は含まれていません。判断の材料になるのは、通院の間隔のご都合、費用のご負担、自己注射のご希望、そして合併している病気です。アトピー性皮膚炎や結節性痒疹、気管支喘息、鼻茸をともなう慢性副鼻腔炎を合併している方では、デュピクセント1剤で複数の病気に対応できる場合があります。どちらを先に使うか、切り替えるかどうかは、診察で相談して決めます。

ゾレア
オマリズマブ
デュピクセント
デュピルマブ
薬の種類 抗IgE抗体 抗IL-4/13受容体抗体
蕁麻疹への承認 2017年3月 2024年2月
慢性蕁麻疹での用量 1回300mgを4週間ごと 初回600mg、その後1回300mgを2週間ごと
注射の回数 4週間に1回 2週間に1回
対象年齢 12歳以上 12歳以上
薬剤費(3割負担・4週あたり) 約11,800円 約32,200円
蕁麻疹以外の主な適応 気管支喘息、重症スギ花粉症 アトピー性皮膚炎、結節性痒疹、気管支喘息、鼻茸をともなう慢性副鼻腔炎
詳しい説明 難治性じんま疹に対するゾレア このページ

薬剤費は2026年8月時点の薬価にもとづく薬剤のみの目安で、3割負担の方の金額です。ゾレアは300mgペン、デュピクセントは300mgペンで計算しています。診察料・管理料・検査料は別にかかります。どちらを選ぶかは、蕁麻疹の状態、合併している病気、通院と費用のご都合をあわせて診察で決めます。

治療の流れ — 導入から自己注射まで

初回と2回目の注射はクリニックで行います。注射後は院内で経過をみて、体調に変わりがないことを確認してからお帰りいただきます。

デュピクセントには、ご自身で注射できるペン製剤があります。当院では自己注射の指導を行っており、一定期間は院内で注射をして安全性と手技を確認したうえで、ご希望と状態に応じてご自宅での注射に切り替えられる場合があります。切り替えたあとは複数回分をまとめてお渡しできます。一度にお渡しできる最大処方の目安は12週間分(6本)までで、まとめる本数はその月の医療費と高額療養費制度との兼ね合いで調整します。

自己注射に切り替えたあとも、効果と副作用の確認のために定期的な受診が必要です。注射だけを続けて診察を受けない、という形にはできません。

時期 場所 内容
導入前 院内 これまでの治療の確認、必要な血液検査(結果は後日)
初回 院内 600mg(2本)を皮下注射、注射後の経過観察
2週後(2回目) 院内 300mg(1本)を皮下注射、体調の確認
4週後(3回目)以降 院内または自宅 手技指導のうえ、ご希望があれば在宅自己注射へ
導入後 院内 定期的に効果と副作用を確認します

自己注射に切り替えるかどうかはご希望によります。通院して注射を受け続けることもできます。

効果はいつごろ、どのくらい出ますか

どのくらいで効くかというご質問をよくいただきます。すぐに効く薬ではありません。1回打って翌日に消える、という性質の薬ではなく、数週間から数か月かけて効果を判定します。1回や2回で判断せず、決められた回数を続けたうえで確認します。

効果があらわれた場合は、膨疹の数とかゆみの両方が軽くなっていきます。効果の判定には、かゆみの重症度スコア(ISS7)と膨疹の重症度スコア(HSS7)という指標を使います。1日1回、決まった時間にご自身で記録していただいたものを7日分合計するものです。ご自身の変化を数字で追えるため、続けるかどうかの判断がしやすくなります。

承認の根拠になったのは、LIBERTY-CUPIDという国際共同第III相試験です。この試験は、抗ヒスタミン薬で効果が不十分だった方を対象とした部分と、ゾレア(オマリズマブ)で効果が不十分だった方を対象とした部分に分かれており、開発の段階からゾレアのあとの選択肢も検討されてきました。試験の具体的な数字は、医療広告に関するガイドラインの関係でこのページには掲載していません。診察のなかで資料をお示ししながらご説明します。

効果には個人差があります。十分な効果が得られない場合は、漫然と続けずに、ゾレアへの変更を含めて次の手を考えます。

スコア かゆみ(ISS) 膨疹(HSS)
0 なし なし
1 軽度(かゆみはあるが、ほとんど気にならない) 軽度(24時間で20個未満)
2 中等度(かゆみは気になるが、日常生活や睡眠に支障はない) 中等度(24時間で20〜50個)
3 重度(日常生活や睡眠に支障が出るほど激しいかゆみ) 重度(24時間で50個超、または広範囲で膨疹が融合)

ISS7・HSS7は、7日間毎日同じ時間に記録した0〜3のスコアを合計した指標です(それぞれ0〜21点)。記録の方法は導入時にご説明します。

効かないとき、ゾレアとの併用や切り替えはできますか

決められた期間続けても効果が十分でない場合は、続けるかどうかを診察で判断します。効かないまま同じ注射を打ち続けることはしません。

ゾレアとデュピクセントを同時に併用する使い方は、国内で承認された用法ではありません。一方が効かないときに、もう一方へ切り替えるという進め方になります。切り替えの時期や間隔は、それまでの投与状況をふまえて決めます。

注射薬に進む前の段階に戻って、抗ヒスタミン薬の系統や量を組み直すことで改善する方もいます。注射だけが解決策ではありません。

いつまで続けますか、やめられますか

期限が決まっている治療ではありません。症状の落ち着き方をみながら、続けるか間隔をあけるか中止するかを診察で判断します。

なお添付文書には、特発性の慢性蕁麻疹を対象とした臨床試験で24週以降の使用経験がないため、24週以降も継続する場合は患者さんの状態を慎重に判断するように、という注意が記載されています。長く続ける場合は、効果と必要性を定期的に確認しながら進めます。

自己判断での中断は再燃につながることがあります。とくに気管支喘息や慢性副鼻腔炎を合併していてデュピクセントを使っている方は、中止によってそちらの症状が悪化することがあるため、必ず診察のうえで決めてください。

蕁麻疹の「注射」といっても、種類はひとつではありません

蕁麻疹に効く注射はないのか、と診察でよくお尋ねいただきます。多くの方が思い浮かべているのは、症状が強いときに使うステロイド注射や点滴、抗ヒスタミン薬の静脈注射、強力ネオミノファーゲンシー(強ミノ)といった、いわゆる痒み止め(かゆみ止め)の注射です。それらは症状が非常に強い急性期に短期間だけ使うもので、慢性蕁麻疹を長期にコントロールする方法ではありません。

デュピクセントやゾレアは、これとはまったく別の考え方の薬です。一度打って治すのではなく、決まった間隔で続けることで症状が出にくい状態を保ちます。「1回の注射ですぐ治る」薬ではない、という点は最初にお伝えしておきたいところです。

慢性蕁麻疹に対してステロイドの内服を漫然と続けることは、感染しやすくなる、血糖が上がる、骨がもろくなるといった副作用の面から勧められません。長引くときはステロイドを続けるのではなく、抗ヒスタミン薬の組み直しか、注射薬への切り替えを検討します。

副作用と、すぐに受診が必要な症状

デュピクセントで比較的みられる副作用は、注射した部位の赤み・腫れ・痛み、結膜炎(目の充血やかゆみ)、頭痛です。注射部位の反応は多くが軽く、数日で落ち着きます。注射のあとに血が出ることがありますが、清潔なガーゼで数分おさえれば止まります。注射後の運動や入浴は、注射部位をこすらなければ通常どおりで差し支えありません。

免疫全体を広く抑える薬ではありませんが、次の方は投与にあたって注意が必要です。生ワクチンの接種予定がある方、寄生虫感染のある方、妊娠中・妊娠の可能性がある方・授乳中の方、高齢の方は、必ず受診時にお伝えください。

喘息・慢性副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎など、ほかのアレルギーの病気を合併している方は、そのことも必ずお伝えください。またデュピクセントを使っていることを、それらの主治医にもお伝えください。自己判断でそれらの治療薬を減らしたり中止したりしないでください。

次のような症状があるときは、様子をみずに受診してください。

息が苦しい、ゼーゼーする、のどが締めつけられる、声がかすれる — アナフィラキシーの可能性があります。ただちに救急要請(119番)をしてください
めまい、意識が遠のく、血の気が引く、強い腹痛や嘔吐をともなう — 同じくアナフィラキシーの可能性があります。ただちに救急要請をしてください
唇、まぶた、舌、のどが腫れる — 血管性浮腫です。のどの腫れは呼吸に影響するため急いで受診してください
一つの膨疹が24時間以上消えない、押すと痛い、消えたあとに茶色い跡が残る — 蕁麻疹ではなく蕁麻疹様血管炎などの可能性があります
目の充血や痛みが続く、まぶたが腫れる — 結膜炎の可能性があります。眼科的な治療が必要なことがあります
注射した部位が広く赤く腫れる、熱をもつ、うみが出る
発熱や関節の痛みをともなう
注射のあとに全身のじんましん、動悸、冷や汗が出た
喘息をお持ちの方で、注射を始めてから咳や息苦しさが増えた
COST

費用の目安

保険診療です。健康保険3割負担の方の目安を示します。デュピクセントは薬の値段そのものが高く、自己負担も高額になります。そのぶん、負担を軽くする公的な制度が用意されています。

目安初診(診察)約870円(3割負担の方)目安再診(診察)約230円(3割負担の方)処置皮下注射の手技料約80円(3割負担の方・院内で注射する場合)目安処方箋料約180円(飲み薬を院外処方する場合・薬局でのお支払いは別)自己注射在宅自己注射指導管理料(月27回以下)約1,950円(3割負担の方・月1回)自己注射導入初期加算(開始から3か月まで)約1,740円(3割負担の方・月1回)薬剤費デュピクセント300mg 1本約16,100円(3割負担の方)薬剤費初回600mg(2本)約32,200円(3割負担の方・投与開始日のみ)薬剤費2週間ごと・1か月あたり(2本)約32,200円(3割負担の方)薬剤費12週間分をまとめて処方(6本)約96,600円(3割負担の方)参考1年間続けた場合の薬剤費(27本)約435,000円(3割負担の方・下記の制度を使う前の金額です)参考参考:ゾレア300mg 1本(4週間ごと)約11,800円(3割負担の方)制度高額療養費制度上限額まで(1か月の自己負担が上限額を超えた分は払い戻されます)制度付加給付制度(健康保険組合によります)さらに軽減(協会けんぽ・国民健康保険にはありません)制度こども医療費助成(東京都・18歳到達後の最初の3月31日まで)自己負担が助成されます(お住まいの自治体により内容が異なります)

2026年8月時点の薬価・診療報酬にもとづく計算です。デュピクセント皮下注300mgペンの薬価は1本53,659円で、3割負担では約16,100円になります。ゾレアは皮下注300mgペン1本39,329円で計算しています。上記のほかに、血液検査などの検査料、塗り薬や飲み薬の費用がかかります。金額は目安であり、実際のお支払いは算定する項目や使用する規格(ペン・シリンジ)によって変わります。医療費が高額になるため、多くの方が高額療養費制度の対象になります。あらかじめ限度額適用認定証(またはマイナ保険証での限度額情報の提供に同意)を用意しておくと、窓口でのお支払いを最初から上限額までにおさえられます。手続きは加入している健康保険にお問い合わせください。生活保護の医療扶助やこども医療費助成など公費負担医療をお持ちの方は、受付でお知らせください。

FAQ

よくある質問

デュピクセントとゾレアの違いは何ですか。蕁麻疹にはどちらがよいですか?
どちらが優れているという比べ方はできませんが、性質がはっきり違います。標的にしている物質が違い(ゾレアはIgE、デュピクセントはIL-4とIL-13の受け皿)、注射の間隔もゾレアが4週間ごと、デュピクセントが2週間ごとです。薬剤費は3割負担で4週あたりゾレアが約11,800円、デュピクセントが約32,200円です。どちらを先に使うかという順番は保険の上で決まっておらず、デュピクセントの承認内容にも「ゾレアを先に使っていること」という条件はありません。通院の間隔、費用のご負担、自己注射のご希望、合併している病気(アトピー性皮膚炎・結節性痒疹・気管支喘息・鼻茸をともなう慢性副鼻腔炎など)をあわせて、診察で相談して決めます。
ゾレアが効かなかったのですが、デュピクセントに切り替えられますか?
切り替えを検討できます。デュピクセントの承認内容では、ゾレアを先に使っていることは条件になっていません。逆にデュピクセントで効果が不十分な場合にゾレアへ変更することもあります。なお、2剤を同時に併用する使い方は国内で承認された用法ではありません。切り替えの時期は、それまでの投与状況をふまえて診察で決めます。
デュピクセントは蕁麻疹に本当に効きますか?
効果には個人差があり、すべての方に効果があるわけではありません。すぐに効く薬でもなく、数週間から数か月かけて効果を判定します。かゆみの重症度スコア(ISS7)と膨疹の重症度スコア(HSS7)を記録していただき、ご自身の変化を数字で確認しながら続けるかどうかを判断します。十分な効果が得られない場合は、漫然と続けずに次の手を考えます。
費用(値段)は月にいくらかかりますか?
3割負担の方で、薬剤費だけで1か月あたり約32,200円(2週間ごとに1本、月2本)です。初回は600mg(2本)を使うため、投与開始日は約32,200円が1回でかかります。これに診察料、院内で注射する場合の手技料(約80円)、自己注射に切り替えた場合は在宅自己注射指導管理料(月あたり約1,950円)、開始から3か月は導入初期加算(月あたり約1,740円)、血液検査の費用などが加わります。1年間続けた場合の薬剤費は27本で約435,000円という計算になりますが、これは制度を使う前の金額です。1か月の自己負担が高額になるため多くの方が高額療養費制度の対象になり、実際のお支払いはこれより低くなります。
高額療養費制度は使えますか?限度額適用認定証は必要ですか?
1か月に支払った医療費が自己負担限度額を超えた場合、超えた分があとから払い戻される制度が高額療養費制度(高額医療費の払い戻し)です。上限額は年齢と所得によって異なります。あらかじめ限度額適用認定証(またはマイナ保険証での限度額情報の提供に同意すること)を用意しておくと、窓口でのお支払いを最初から上限額までに抑えられます。加入している健康保険にお問い合わせください。また、健康保険組合によっては付加給付という独自の払い戻し制度があり、上限額がさらに低くなることがあります(協会けんぽ・国民健康保険にはありません)。過去12か月に3回以上上限に達した場合は、4回目から上限額が下がる多数回該当という仕組みもあります。
まとめて処方してもらえますか?何本まで出せますか?
在宅自己注射に切り替えたあとは、複数回分をまとめてお渡しできます。目安は12週間分(6本)までです。年収770万円未満の方の場合、6本をまとめて処方するとその月の医療費が自己負担限度額を超えるため、処方した月に高額療養費制度が適用されるという考え方をします。ただし効果と副作用の確認のために定期的な受診は必要で、まとめる本数はご都合と制度との兼ね合いで調整します。通院の間隔は診察でご相談ください。
自分で注射できますか?
デュピクセントにはご自身で注射できるペン製剤があります。初回と2回目はクリニックで行い、一定期間は院内で注射をして安全性と手技を確認したうえで、ご希望と状態に応じてご自宅での注射に切り替えられる場合があります。当院では自己注射の指導を行っています。切り替えたあとも、効果と副作用の確認のために定期的な受診が必要です。通院して注射を受け続けることもできます。
いつまで続ける必要がありますか?やめたら戻りますか?
期限が決まっている治療ではありません。症状の落ち着き方をみながら、続けるか間隔をあけるか中止するかを診察で判断します。添付文書には、特発性の慢性蕁麻疹の臨床試験で24週以降の使用経験がないため、24週以降も続ける場合は状態を慎重に判断するようにという注意が記載されています。自己判断での中断は再燃につながることがあるため、やめ方は必ず診察でご相談ください。
副作用が心配です。太りますか、頭痛は出ますか?
比較的みられるのは注射した部位の赤みや腫れ、結膜炎(目の充血やかゆみ)、頭痛です。多くは軽く経過しますが、目の症状が続く場合や、注射部位が広く腫れる場合はご相談ください。体重が増えるという副作用は承認された添付文書に記載されていません。ただし気になる変化があれば診察でお伝えください。まれにアナフィラキシーなどのアレルギー反応が起こることがあるため、導入時の注射は院内で行い、注射後の経過をみます。
蕁麻疹の注射は何科で受けられますか。内科でも診てもらえますか?
皮膚科またはアレルギー科が中心ですが、当院は内科・皮膚科・アレルギー科をあわせて診療しているため、一つの窓口でご相談いただけます。デュピクセントは蕁麻疹のほかに気管支喘息や鼻茸をともなう慢性副鼻腔炎にも使われる薬で、これらを合併している方も同じ場所で診ていきます。
コリン性蕁麻疹(汗をかくと出る)や寒冷蕁麻疹にも使えますか?
承認されている効能・効果は特発性の慢性蕁麻疹であり、コリン性蕁麻疹・寒冷蕁麻疹・日光蕁麻疹・機械性蕁麻疹といった刺激誘発型は含まれていません。これらは誘因を避ける工夫と抗ヒスタミン薬による治療が中心になります。診断がはっきりしない場合は、まず経過とタイプの確認から行います。
12歳未満の子どもでも受けられますか?
蕁麻疹に対するデュピクセントの対象は12歳以上です。12歳未満のお子さんの蕁麻疹は、抗ヒスタミン薬を中心に治療します。なおアトピー性皮膚炎に対しては生後6か月以上から使える薬ですが、蕁麻疹での条件とは異なります。
オンライン診療で続けられますか?
注射薬のため、導入時の注射と手技の確認は対面で行います。自己注射に切り替えたあとの経過確認について、オンライン診療を利用できるかは症状の安定度によります。ご希望がある場合は診察でご相談ください。当院のオンライン診療の対象と手順はオンライン診療のページをご覧ください。
効果や体験を詳しく知りたいのですが。
医療広告に関するガイドラインにより、治療の効果を保証するような表現や、患者さんの体験談を掲載することはできません。臨床試験でどのような結果が得られているか、どの程度の方に効果が期待できるかについては、診察のなかで資料をお示ししながらご説明します。
豊洲イーウェルクリニック
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抗ヒスタミン薬を飲んでも毎日のように出る、かゆみで眠れない。その段階でご相談ください。まずはいまの薬の使い方を確認するところから始めます。注射に進むかどうか、ゾレアとデュピクセントのどちらにするかは、症状と合併している病気、通院と費用のご都合をあわせて一緒に決めます。

豊洲駅から徒歩3分/土日も診療しています
REFERENCES
参考文献
  1. サノフィ「世界初となるデュピクセント(デュピルマブ)における特発性の慢性蕁麻疹の適応追加承認を日本で取得」(2024年2月9日)
  2. KEGG MEDICUS 医療用医薬品情報「デュピクセント」
  3. 日本皮膚科学会「蕁麻疹診療ガイドライン」

本ページは一般的な情報提供を目的としています。効能・効果、用法・用量は添付文書にもとづく記載です。対象になるかどうか、どの薬を使うかは、症状・年齢・持病・併用薬をふまえて診察と検査のうえで判断します。費用は2026年8月時点の診療報酬・薬価にもとづく目安です。記載は2026年8月時点の情報です。

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